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ハードボイルドの名作を翻訳! 『マルタの鷹』の翻訳者・長谷川寛さん

2017/10/23

ハードボイルドの名作を翻訳!
『マルタの鷹』の翻訳者・長谷川寛さん


 このコーナーでは、これまでたくさんの翻訳者にスポットを当て、
インタビューによって翻訳出版の動機や、その背景も探ってきました。


 連載185回目(10月23日号)では、
映画化もされ、言わずと知れたハードボイルドの名作『マルタの鷹』(原題:The Maltese Falcon)、
その名作の翻訳に挑戦した翻訳者・長谷川寛さんのインタビューをお届けします。


どうして今この作品を翻訳しようと思い立ったのか。
長谷川さんの翻訳人生を紐解きます。


編集部
長谷川さん、この度は『マルタの鷹』の翻訳出版おめでとうございます!本日はよろしくお願いいたします。
はじめに、最近の活動などについてお聞かせください。


長谷川寛さん(以下、長谷川さん)
特に今なにもしていませんが、地域のパソコン相談に参加したり、外国人に日本語を教えていたり晴耕雨読の日々です。英語は全くの独学で、以前フランス語を少し習ったことがあります。

編集部
そうなんですね!翻訳に興味を持ったのはいつごろからですか?


長谷川さん
父がロシア語の翻訳者(バイコフ「偉大なる王」)だったせいか、子供のときから外国語が身近にありましたので。自然と英語やフランス語を読むようになり、それが翻訳へとつながっていったのではないでしょうか。

編集部
お父さまからの影響が根底にあるんですね。小さいころからの環境が自然と長谷川さんを翻訳の道へと誘っていったということですか。

今回ハードボイルドの名作である本書を選んだ理由は何ですか?


長谷川さん
ハメット、チャンドラーが好きだったことが第一の理由です。でもチャンドラーのほうは名訳が出ていましたから、あえて原作を読みたいとは思わなかったのですが、ハメットは、ちょっと見てみたいという作家でした。
そして見始めると取りつかれてしまいました。これが第2の理由です。


編集部
やはり名作には大きな魅力があったんですね。
本の内容を簡単にご説明いただけますか?


長谷川さん
そうですね、昔の十字軍が作ったという宝物の争奪戦といったところです。ストーリーとは関係ないのですが、フリットクラフトという面白い人物がでてきます。何かと引き合いに出される有名な人物です。


編集部
どんなところに惹きつけられたのですか?

長谷川さん
名探偵が謎を解き明かすといったストーリーというより、作者自身の影が随所に出てくるところが面白かったです。作者の意図は分かりませんが、多分自伝的要素を含んだ小説だと思います。


編集部
自伝的要素!それは興味深いです。
翻訳作業はいかがでしたか?

長谷川さん
正直大変でした。何が大変だと言いますと、翻訳というのは、ある意味で原文の意味を自分なりに解釈して書くという作業ですが、この自分なりの解釈というものが、監訳者小池尭子先生のご理解を得られるとは限らないということです。あるときは誤訳、または状況判断の違い、または日本語のニュアンスの違い。その他考えもしなかった思い違いもありました。                                                        

                                                                     
編集部
そんな苦労の結晶がついに完成となりました!

長谷川さん
うれしかったですよ。途中何度も諦めたことがありましたから。でも終わってしまったという寂しさもありました。


編集部
バベルでも過去に翻訳作品を出されていますが、これまでの翻訳と違ったところはありますか?


長谷川さん
今までは共訳でしたから、皆様の意見が聞けたので安心でした。また共訳ですと、他の方の訳された部分につきましては、意見を言いづらいところがありましたが、その点はよかったですね。


編集部
最後にこれからの抱負や翻訳してみたい作品のことなどをお聞かせくだい。

長谷川さん
そうですね。特に思いつく書名はありませんが、またチャンスがあれば、現代の作家の冒険小説に挑戦したいですね。


編集部
ぜひ!私たちも応援しております。


長谷川さん
バベルさんとはどういうきっかけか思い出せませんが、かなり前から大変お世話になっております。NHKの伝説的な長崎玄弥先生ともお会いできました。今回長年の夢だったハメットを出版していただきまして大変感謝しております。



編集部
ありがとうございます。
今後とも、ぜひご活躍ください!



☆☆☆
 『マルタの鷹』(amazon販売ページにリンクしています)
著者 ダシール・ハメット
翻訳 長谷川寛
監訳 小池堯子

 




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