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生きることは食べること。とっても愉快な食育絵本『今日は何を食べよう?』の翻訳者・ 平尾 由紀子(ひらお ゆきこ)さん

2017/02/25

生きることは食べること。
とっても愉快な食育絵本『今日は何を食べよう?』の翻訳者・
平尾 由紀子(ひらお ゆきこ)さん。 


 このコーナーでは、これまでたくさんの翻訳者にスポットを当て、
インタビューによって翻訳出版の動機や、その背景も探ってきました。

 連載169回目(2月25日号)は、
3月3日に発売される『今日は何を食べよう?』の翻訳者・平尾由紀子(ひらおゆきこ)さんのインタビューです!

意外にも翻訳には興味が無かったという平尾さん。そんな平尾さんが『今日は何を食べよう?』を翻訳した理由とは?
どう翻訳するかだけでなく、出版に際して直面した翻訳の課題も大変興味深いものでした。

詳しくはインタビューをお読みください!!

編集部
平尾さん、こんにちは。翻訳を手掛けられた絵本『今日は何を食べよう?』(原題:The Food Parade)がいよいよ発売となりますね。本書の発売を記念して、今日は平尾さんにお話を伺っていきます。
よろしくお願いいたします。
 
平尾さん
本日はよろしくお願いします。
 
編集部
平尾さんはいつごろから翻訳に興味を持つようになったんですか?
 
平尾さん
もともと翻訳には興味がなったんです。通訳の勉強をしていました。
仕事としては、まったく語学とは無縁なことをしていますが。
 
編集部
そうなんですか!
それではどうして『今日は何を食べよう?』の翻訳をなさることになったのですか?
 
平尾さん
今回のきっかけは、休日に友達と月1回、通っていた料理教室です。湘南の地元の料理教室なんですが、鵠沼海岸にあります。
 
この教室では、単に料理を教えるだけではなく、コーディネートも教えているんです。季節や料理に合わせて食器やテーブルクロスを組み合わせる、そういう料理教室で、あるとき、トマトやズッキーニなど野菜が描かれた素敵な食器を見つけたんです。「欲しいな。」と思って。先生から、玉村豊男さんの食器であることを教わって、すぐに食器を販売しているお店に行ったところ、お店の人が玉村豊男さんの食器ならネットで見てみることを勧めてくれて。
 
調べてみると、ワイナリーやレストランを経営していて、食器を作る職人というより、画家で、そもそもは仏語の通訳や翻訳もしていて・・・。
 
結局、それがきっかけで一昨年の秋に友達と玉村豊男さんのワイナリーレストランに行く旅行計画をすることになったんですが、そのとき、もともと通訳学校に通っていたこともあり、玉村さんに憧れ、というか、感化されていて、そんなときにバベルさんの翻訳オーディションをたまたまネットで知ることになって、応募してみた、とういう感じです。
 
 
編集部
そんな流れがあったんですね。思いがけないところからご縁をいただけて嬉しく思います!
 
たまたま翻訳オーディションのことをお知りになったということですが、この本を選んだ理由は何だったのですか?
 
 
平尾さん
キーワードは「料理」です。好きなことの延長線上で選んだ、そのままっていう感じですね。
 
編集部
きっかけはお料理教室ですものね。
 
今回翻訳をしてみた感想はいかがでしたか?
 
 
平尾さん
まず、通訳と翻訳の世界は違う、ということを体験しました。想定外のことがいろいろありました。
 
例えば、言葉はひらがなで表現するのか、漢字に読み仮名を振るのか。こうしたことはまず、通訳では関係ないですから。聞かせる(読ませる)相手は誰か。通訳なら聞き手が誰かはっきりしていますが、「本」は誰に読まれるのか、対象者をイメージしながら訳出を考える必要があると思います。
 
編集部
同じように英語を日本語にすることですが、通訳と翻訳では意識することが異なるんですね。興味深いです!
 
それでは、本の内容についても簡単にご紹介いただけますか?
 
 
平尾さん
一言でいうと、子どもも大人も気軽に読める栄養バランスの絵本、です。
最近、料理のレシピ紹介サイトやそこから派生して料理本が売られているのを書店などで目にすることが多くなりました。ただ、栄養バランスについては、やや置き去りにされているのかな、と感じることも多々あって。普段の忙しい生活の中で、栄養について、改めて考えたり、勉強したりする時間のない人も多いかと思います。
 
『今日は何を食べよう?』は誰でも簡単に、栄養に関する基本的な知識をサクッと確認することができます。可愛い食べ物たちが登場しますので、お子様の食育にもおすすめの絵本だと思います。
 
 
編集部
食育絵本というわけですね。食生活が乱れがちの現代人にとってはとても重要ですね!
子どもの内から食に対する意識を高めておけば、大人になったときに自分の食生活を考え直すきっかけにもなりますし、大人が読んで食の大切さに改めて気づくということもありそうです。
 
そんな本書の翻訳にはどんなテーマを込められましたか?
 
 
平尾さん
絵本を読むだけではなく、生活の中で考えて、行動してほしいな、そういった気持ちで翻訳に取り組みました。生きることは食べることですので、大人になっても記憶の片隅に残ってくれれば良いな、と思います。
 
編集部
とても根源的なテーマですね。ただ読んで終わりではなく、読んだ人の生活がよりよくなっていくことを願っているところが素敵だなと思いました。
 
そうした想いを持って訳されたわけですが、翻訳された感想をお聞かせください。
 
 
平尾さん
苦労しましたし、悩みました。
まず、最初の難問は、イラストの修正です。日本ではご飯に箸を突き立てれば、「忌み箸」となります。原書のイラスト修正は最重要、としてお願いし、最終的に修正が可能となりました。
 
最も苦労したのは、栄養素の摂取量の日米の違いです。原書は、米国のUSDAのガイドラインを参考にしています。そのまま米国基準のガイドラインを訳出するのか、日本語に訳す場合は日本の読者へ日本のガイドラインに置きなおして訳すことが本質的な訳ではないのか、と最後まで悩みました。監訳の先生やバベルの担当者様と何度も話し合い、農林水産省や管理栄養士へのご確認や編集会議でも取り上げて頂きました。本当に関係者の皆さまには感謝しています。
 
 
編集部
なるほど!単に言語間の問題ではなく、文化を越える際の問題なんですね。
 
それにしても大変なパワーですね。
その力の源が何のか知りたいのですが、平尾さんが翻訳を通じて伝えたいことや成し遂げたいことはなんですか?
 
 
平尾さん
料理や栄養に関する話題はもっと色々な角度から研究し、取り上げられても良いテーマだと思います。日本の和食文化は世界からも注目を集めていますし、もっと発信できれば良いのでは、と考えています。
 
より多くの人に楽しんでもらうためにネット上のコンテンツなど、新しい挑戦をしていきたいですね。
 
 
編集部
ぜひ挑戦を続けてください!
最後に、これからの抱負を聞かせていただけますか?
 
 
平尾さん
そうですね、絵本だけでなく、児童文学とか、自分の本業(金融系、最近ではFinTechやビッグデータといった分野)に関わる専門書なども訳出できるような翻訳家になりたいですね。
 
これからの楽しみです。
 
 
編集部
夢が膨らみますね。私も、平尾さんが様々な分野の翻訳を手がけられるのを楽しみにしております!
 
本日はありがとうございました。
 
 
平尾さん
ありがとうございました。

 


 
『今日は何を食べよう・』 (原題:The Food Parade) 
著者 : エリーシア・カスタルディ
翻訳  : ひらお ゆきこ(平尾 由紀子)

          

 


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