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新刊絵本発売!北川静江さん2冊目の翻訳絵本。 キング牧師やオバマ元大統領など、黒人の歴史を紐解く『28 DAYS』!

2017/01/25

新刊絵本発売!北川静江さん2冊目の翻訳絵本。 
キング牧師やバラク・オバマ元大統領など、黒人の歴史を紐解く『28 DAYS』!

 
 このコーナーでは、これまでたくさんの翻訳者にスポットを当て、
どんな方がバベルの翻訳プロジェクトからデビューしているのかをご紹介し、
インタビューによって翻訳出版の動機や、その背景も探ってきました。


 連載167回目(1月25日号)は、
新刊絵本『28DAYS』の翻訳者・北川静江(きたがわしずえ)さんのインタビューです!


 
編集部:
北川さん、今日はよろしくお願いします。
『28DAYS』は北川さんにとって『ベイリーはくぶつかんにいく』に続いて2冊目の絵本作品であると同時に、初めてお1人での翻訳となった作品ですね。
 
いろいろな想いがあるかと思いますが、まず、実際に手に取ったときの気持ちをお聞かせ願えますか?
 

北川静江さん(以下、北川さん):
大変嬉しかったです。
大作で翻訳に長期間かかりましたので、喜びは苦労の対価に比例するって本当ですね。
  
編集部:
普通の絵本とは少しイメージの違う作品ですよね。内容は黒人の歴史で、文章の量も多いですし。
今回どうして『28DAYS』という絵本を選んだんですか?
 
北川さん:
昨年の3月に4歳なる孫に読ませたくて『ベイリーはくぶつかんにいく』という愛くるしいゴールデンリトリバーが主役の絵本を翻訳出版させていただきました。
ところが完成した頃孫は5歳になっており今年は6歳になります。成長のなんと早いこと!
 
そこで次の作品は大人になっても読める保存版の絵本だと考えました。正解でした。黒人の歴史はノンフィクションですし、その史実は保存されます。ベイリーの作品の次はノンフィクションと決めていましたので、『28DAYS』はピッタリでした。

 
編集部:
ご希望に合致したんですね。どんな内容か簡単にご紹介いただけますか?
 
北川さん:
アメリカ合衆国の歴史をぬり変えたアフリカ系アメリカ人の勇者たちを28のエピソードで紹介しています。
キング牧師、マルコム・X、昨年『栄光のランナー』の映画になったジェシー・オーエンス、2020年にアメリカ紙幣20ドル札の顔になるハリエット・タブマン、そして私たち日本人にはあまり名前も知られていない医学界・スポーツ・航空・美容業界・テレビ界と多岐にわたって活躍した有名黒人たちが登場します。

有名人の最後を飾るのはもちろんバラク・オバマ元大統領です。黒人たちがまとまって38人(エピソードは28ですが)出てくる絵本は見たことがありません。みずみずしい分かり易い文章で、シェーン・エヴァンスの写真のようなイラストが輝きを添えています。
 
 
編集部:
よく名前を聞く有名人から馴染みの無い人たちまで、たくさんのドラマが凝縮されていますね。
どんな思いで翻訳されましたか?楽しかったことや苦労したことなど、ご感想をお聞かせください。
 
北川さん:
楽しいと感じられるようになったのは作業がDAY10ぐらいまで進んできた頃でしょうか。
 
最初のDAY1からつまずきました。
韻を踏んだ詩の訳し方がわからなかったのです。監訳者の先生にヒントとお手本を頂きコツがわかってきました。赤ペンの修正文が戻り、また返しては戻りで何度も往復いたしました。修正文が返ってくると意欲がメラメラ燃えるタイプの人間ですからそこから楽しくなりました。
あと、監訳者の先生に褒められたり、励ましのお言葉を頂いた時、そして完訳した時は嬉しかったですね。
 
苦労話は書ききれません。黒人の歴史書を10冊以上読みました。DAY23のシャーリー・チザム(初の黒人女性大統領に立候補した女性)のキャンペーンスローガンは「UNBOUGHT AND UNBOSSED!」でしたが、この訳をどうしたものかと岩波文庫からでている荒このみさんの「アメリカの黒人演説集」を図書館から借りてきてこの意味を探しました。私の訳は『誰にも買収されない、人々の声に耳を傾ける』としたのですが果たしてそれで正しいか確かめるためでした。資料集めも苦労に入るでしょうか。余談ですがもっと若い時にこのガッツがほしかったです。
 
 
編集部:
今はガッツに溢れていますよね。

今回の翻訳にはどんな想いを込めたんですか?

 
北川さん:
直訳している頃、こんな難しい絵本を子供が読んでくれるのだろうか?何歳を対象にしようか?と想いながら訳していました。エピソードによっては、合衆国憲法や法律用語もでてきます。これはそのまま訳すしかありません。だんだん対称者が搾られてきました。知的好奇心のある中学生以上から大人まで、そう決まればあとは楽。
 
きどった日本語も使えます。たくさんの本好きの子供たち、世界史を学ぶ中学生たち、そして、大人の方々も興味深く読んでいただける絵本に仕上げたつもりですので、とにかく一人でも多くの方に読んでいただきたいと思っております。
 
 
編集部:
読んだ方が何をお感じになるか、楽しみですね。
北川さんご自身はこの本にどんなテーマを見出したのでしょう?
 
北川さん:
あきらめないで努力を続けていれば必ず目標に近づけるし、到達さえできます。いつも神様はみています。
口で言うのは簡単ですが、皆それが出来ずに悩むんですね。
 
編集部:
北川さんの歩まれた道とも符合しているんでしょうか。こうして翻訳絵本の制作に携わることも神様の助けを得てのことかもしれませんね。

そんな北川さんが翻訳を通じて伝えたいこと、成し遂げたいことを聞かせてください。
 

北川さん:
島国である日本では他国からの移民も入植者もいないし、ましてや人種差別、黒人文化等も経験したことはありません。そうした中で、これから国際社会に羽ばたく若者たちが、長い闘いの末に自由や権利を勝ち取ってきた黒人たちの歴史を知ってもらうことで、今の日本の環境がいかに尊く貴重なものかを考えていただくきっかけになればと思っております。
  
編集部:
自分たちの世界だけでは気づくことの出来ない価値に気づくことが出来る。それも翻訳の持つ力ですね!
 
2017年も1ヶ月が過ぎますが、今年はどんな年にしたいですか?

 
北川さん:
日本語力をつけるため、古典文学からはじめ小説も読みます。日本語がわいてこないと翻訳には辛いものがあります。活字をシャワーのように浴びる年にします。
 
編集部:
北川さんがますますパワーアップするんですね~~。
ぜひまたお話を聞かせてください!
 


 
『28DAYS』  
作 : チャールズ・R. スミス・ジュニア
絵 : シェーン・W. エヴァンス
翻訳 : 北川静江   
          

 




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