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今回の特集は...『にんじん』の翻訳者、大水幸代(おおみず ゆきよ)さんです!

2016/11/10

今回の特集は、、、
『にんじん』の翻訳者、大水幸代さんです!

 
 このコーナーでは、これまでたくさんの新人翻訳家にスポットを当て、
どんな方がバベルの翻訳ワークショップからデビューしているのかをご紹介し、
インタビューによって翻訳出版の動機や、その背景も探ってきました。


 連載162回目(11月10日号)で特集するのは、
フランス文学『にんじん』の翻訳者・大水幸代(おおみず ゆきよ)さん。


孤独な少年“にんじん”の日常を描いた本作。
そこにはどんなメッセージがこめられているのでしょうか。
ぜひ一度お読みください。



それでは、今回『にんじん』を翻訳された大水さんのインタビューをお楽しみください。

 
編集部
本日はよろしくお願いいたします。
まずは簡単にプロフィールをご紹介いただけますか?
 
大水幸代さん(以下、大水)
1973年生まれ、福岡県出身です。27歳の時に転勤族の夫と結婚してフランス語の翻訳の勉強をバベルの通信講座で始めました。
転勤を繰り返し、子育てしながらバベルの講座を延長しまくりではありましたが(笑)、何とか3講座修了しました。
 
編集部
長い道のりを経ての修了。喜びもひとしおだったのではないですか?
 
大水
はい。そして「にんじん」のワークショップへの参加となりました。
 
編集部
お仕事は何をなさっているのですか?
 
大水
職業は貿易関係の仕事をしています。海外とのつながりのあるこの仕事も大好きなんです。
翻訳に関していえば、現在はバベルではないのですがスクールの翻訳教室に通って日々修行しています。
 
編集部
やはり翻訳の道を進まれているのですね。翻訳に興味を持ったきっかけはありますか?
 
大水
幼少の頃によく読んでいた本が外国のお話が多かったことがあると思います。そこに書かれている街や人々の様子を想像しながら楽しんでいた記憶があります。
あとは、いつか自分の名前が残る仕事がしてみたいな、と思ったのもきっかけです。私は大学で英語専攻だったのですが、すでに多数の翻訳者がいるであろう英語よりフランス語で挑戦することにしました(笑)。
 
 
編集部
なるほど(笑)
それでフランス語の『にんじん』の翻訳へとつながるわけですね。このタイトルを選んだ理由などはあります?
 
大水
バベルさんからオーディションのご案内をいただき、小さいころに読んだと思われる『にんじん』だったので、子供向けの話なら私にも挑戦できるかなと思い、オーディションを受けたら合格しました。
実際にスタートしてから子供向けかと思ったけど?!みたいな予想外の展開になるのですけど(笑)。
 
 
編集部
そうなんですね!どんな内容なんでしょうか?
 
大水
この本はルピック家の3人の子供の末っ子「にんじん」という男の子のお話です。どういうわけか、子供たちの母親、ルピック夫人はこの「にんじん」にだけ辛くあたるのです。それはそれはひどい仕打ちの連続なんですけれども、にんじんにとってはそれでも母親で、母の愛情を求めてやみません。そのやりきれない思いが、にんじんを残酷な行動に駆り立てていると思われるシーンがたくさん出てきます。
 
そんなにんじんにも惜しみない愛情を注いでくれる人がいます。名付け親のおじいさんです。この二人のエピソードには心が温まります。
にんじんは自分に降りかかる困難を切り抜ける術を身につけながら大きくなっていきます。そしてお話の最後の方ではついに母親と決別するかのような描写が出てきます。
この物語は決してハッピーなお話ばかりではありませんが、愛情を強く求めて大きくなっていく「にんじん」のエピソードに勇気がもらえると思います。
 
 
編集部
確かに単純に子供向けとは言いがたい、深いメッセージのこめられた作品なんですね。
 
大水さんは本書の翻訳・出版にどんな想いをこめられたのですか?
 
 
大水
この本を訳していくうちに主人公である「にんじん」の心の叫びを感じ取りました。それは大人の読者の心にも響くものがあると思いますし、また子供の読者は「にんじん」のたくましく生きていく力に勇気をもらえると思うんです。
「にんじん」が一生懸命生きる姿を綴ったこの物語が多くの方の心の糧となることを願っています。
 
 
編集部
あらゆることが便利になる一方で、生きる力が足りなくなっているようにも感じます。
そんな今こそ、たくましく生きる力が必要な時代なのかもしれませんね。
 
今回の翻訳はいかがでしたか?大変なこと、楽しかったことなどお聞かせください。
 
大水
作品が古典だったので字面だけで訳しては意味が取れないところが大変でした。翻訳というのはその時代背景など考慮すべき事柄がたくさんあって奥深いなと実感しました。勉強することは尽きません。でも、いい訳文が思い浮かんだ時の喜びは何物にも代えられませんね。
 
編集部
それが翻訳の喜びなんですね。
翻訳を続けるにあたってのご自身のテーマのようなものはありますか?
 
 
大水
いろんな物事は見方を変えれば全然違って見えてくることがあると思うんです。例えば、日本人である自分が何かとても悩んでいるとき、閉塞感を感じるとき、他の国の考え方に照らし合わせてみると気持ちがスッと楽になるような。外国の文化や文学に触れるということは私たちの幅を広げてくれることだと思うんです。翻訳を通じて皆さんがこういう機会に触れられるきっかけになればうれしく思います。
 
編集部
最後にこれからの抱負や翻訳してみたい作品のことなどをお聞かせくだい。
 
 
大水
原文をスピーディーに正確に読んでいく訓練を日々積み、翻訳の技術力を高めていきたいです。あきらめなければ、いつかきっといい翻訳ができると信じています。翻訳してみたい作品はライフスタイルに関するエッセイや、フランスのタラソテラピーに興味があるのでそれに関する実用書の翻訳にも興味があります。
 
編集部
ぜひ希望を実現させてくださいね!
 
本日はありがとうございました。
 
大水
ありがとうございました。
 『にんじん』  
  
著者:ジュール・ルナール        
翻訳者:大水幸代、梶美由紀、原口牧子
監訳:藤井建史
              

 


 

















 
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