『ベイリーはくぶつかんへいく』の翻訳者・北川静江(きたがわしずえ)さん登場!!
2016/07/25
今回の特集は、、、
『ベイリーはくぶつかんへいく』の翻訳者
北川静江(きたがわしずえ)さん!!
このコーナーでは、これまでたくさんの新人翻訳家にスポットをあて、
どんな方がバベルの翻訳ワークショップからデビューしているのかをご紹介し、
インタビューによって翻訳出版の動機や、その背景も探ってきました。
連載155回目(7月25日号)では、
新刊絵本『ベイリーはくぶつかんへいく』の翻訳者北川静江さんを特集します。
編集部:
北川さん、本日はよろしくお願いいたします。
いよいよ初翻訳作品『ベイリー はくぶつかんへいく』が発売になりますね!
翻訳にかけた想いや実際に翻訳をした感想などうかがってまりますが、はじめに北川さんのプロフィールやご職業についてお聞かせくださいますか?
北川静江さん(以下、北川):
音楽大学卒業後35年間 ひたすら音楽指導者として過ごしてまいりました。
大学受験の時、大学の英文科に進むか音楽で職業に就くかという、大きな選択で迷いましたが、結局音楽を選びました。好きな英語はいつからでも始められるだろうと思ったからです。
今、まさに定年を迎え思う存分絵本の翻訳に時間をつぎ込み、孫達に読み聞かせができればと思っています。
編集部:
ずっと抱き続けた想いが叶ったんですね!
今回はどうして『ベイリー』を選ばれたのですか?
北川:
一目ぼれと言ってよいでしょう。ベイリーの愛くるしさ 表情がすべて可愛い。
そこに出てくる生徒たちの顔も気に入ってます。絵の色使いの美しさ。私好みのイラスト でストーリーにも学習的な要素がありますので、とっさに孫の顔が浮かび読んできかせてあげたいと思いました。
編集部:
面白く読めて、自然と子供たちの学習意欲が引き出せるといいですよね。
今回の翻訳・出版にはどんな想いを込められたのでしょうか?
北川:
少子化も手伝ってか、最近は絵本の人気が高まっていると聞きます。子供たちがこの本を読み喜んでくれればいいな~と思います。
ベイリーがみんなのアイドルにならないかとさえ思っています。
私自身も営業のようなことをしています。書店やホテルの売店にお願いして店頭に置いていただいたり、友人にたのみ図書館でリクエストかけてもらったりしています。
編集部:
ありがとうございます。ぜひ一緒に『ベイリー』を世の中に広めていきましょう!!
もう少し本の内容を紹介していただけますか?
北川:
ビーグル犬だと思うのですがベイリーが(ソフトバンクの宣伝のお父さんのように)人間のクラスメイトに交じって授業を受け遠足にも行きます。
今回の設定は自然博物館めぐりです。
途中ハプニングがいろいろと起こります。ベイリーが恐竜の背中にかけのぼり骨をかじったり、原住民が暮らしていたテントの中で昼寝をしてしまい、クラスメイトの集団 から置いてけぼりをくらい、あちこち犬の臭覚を使って探し回ります。
ユーモアたっぷりに描かれた作品です。クラスにベイリーがいたら毎日学校に行くのが楽しみになること受けあい。誰からも愛されるベイリーです。
編集部:
本当に、「誰からも愛される」という表現がピッタリの、ひょうきんで憎めないキャラクターですね。
翻訳された感想、楽しかったこと、苦労したことなどをお聞かせください。
北川:
ふきだしの中を埋めていくので、今どきの子供たちが使う自然体の言葉を選び、少ない字数で的確な表現をしなければならないところが苦労でもあり楽しかったところです。
訳の中にあるくまのみ=クラウンフィッシュなのですが、「くまのみ」は初めて聞いた言葉で、まだまだ知らない語彙が山ほどあると痛感しました。
編集部:
実際に本を手に取った時のお気持ちはいかがでしたか?
北川:
イメージ通りでしたし、自分の名前が思っていたより大きく印刷されているので 感慨深いものがございました。
編集部:
今はすでに第2作目にも取り組んでいらっしゃいますね。
北川:
はい。タイトルは「28DAYS」です。
28人の代表的なアフリカ系アメリカ黒人が自由と平等を訴え公民権を勝ち取るための戦いのストーリーで28人目はバラク・オバマ氏で締めくくられます。
絵本ではなく歴史教科書のように難解です。字面だけ訳していては、ぼろがでます。わかりやすく、でも気の利いた言葉を探したり、ある時は詩人にもならなくてはなりません。
背伸びし過ぎましたがやりがいがあります。
編集部:
大変かもしれませんが、ぜひ成長・進化した北川さんを見せてくださいね。本当に楽しみにしています!
それでは、ぜひ翻訳を楽しみながら頑張ってください。
本日はありがとうございました!
北川:
ありがとうございました。
これからも年1,2作のペースで続けていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
☆☆☆
どこか抜けているけど可愛くて憎めない犬のキャラクター、ベイリーが学校のみんなと博物館へ。
どんな出来事、楽しいことが待っているのでしょう?
新しいゆるキャラの誕生?
新訳 『ベイリー はくぶつかんに いく』
作・絵 ハリー・ブリス
翻訳 北川静江 小峯真紀
監訳 宮本寿代

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