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『だってたのしくたべたいんだもん!』の翻訳者・呉藤加代子(ごとうかよこ)さん登場!!

2016/07/11

今回の特集は、、、
『だってたのしくたべたいんだもん!』の翻訳者

呉藤加代子(ごとうかよこ)さん登場!!

 
 このコーナーでは、これまでたくさんの新人翻訳家にスポットをあて、
どんな方がバベルの翻訳ワークショップからデビューしているのかをご紹介し、
インタビューによって翻訳出版の動機や、その背景も探ってきました。


 連載154回目(7月11日号)では、
7月21日発売の絵本『だってたのしくたべたいんだもん!』の翻訳者
呉藤加代子さんを特集します。


 
編集部:呉藤さん、本日はよろしくお願いいたします。
はじめに簡単なプロフィールや最近の活動についてお聞かせください。
 
呉藤さん(以下、呉藤):フリーランスのコピーライターとして長年、広告や雑誌、新聞等の仕事に携わってきました。その一方で、英国とのパイプを活かしてイラストレーターやデザイナーの作品・商品を日本に紹介する活動をしています。
 
編集部:本書を出版された理由や、翻訳・出版に込めた思いをお聞かせください。
 
呉藤:元々イラストや絵が好きなので、まず絵が気に入りました。なんて可愛らしいのだろうと。次に文を読んでみると、これがまた愉しい。センスを感じ、ユニークさに惹かれましたね。思いつきのような偶然の出会いでしたが、後に英国の絵本だとわかり、縁を感じました。
食事のマナーという普遍的なテーマですが、単なるマナーブックのように描いてはつまらない。若手作家2人の手に掛かると愉快&痛快。ウィットに富んだ英国流のユーモアを読者の方々にも感じていただけると嬉しいですね。
 
編集部:本の内容を紹介していただき、翻訳された感想、楽しかったこと、苦労したことなどをお聞かせください。
 
呉藤:ママにいつも叱られてばっかりの主人公の少女が、お行儀を学ぼうと女王様に手紙を書いてお城に招かれるというストーリー。ところが、2人だけの“秘密のごはん会”はハチャメチャな方向へ進んでいくというユーモアあふれる内容です。
とても教育的とは言えないのですが、きちんとした食事のルールも2回登場します。
 
 ルールの訳文はrhymeを意識して端的に表現することを目指しました。原書に散りばめられた遊び心を表現したいと思い、手紙文にちょっとした仕掛けをしたり、掛詞を取り入れたりと工夫を盛り込んでいます。
私自身は子供がいないし、児童書の文章経験もないので、子供たちに伝わる言葉や表現をみつけるのにあたふた。あとは、表紙に「まさかの結末に注意!」とあるように、最後の落としどころでしょうか。なかなか納得が行かず、何度も練り直しました。いろいろと試行錯誤がありましたが、今となっては楽しい時間でしたね。
 
編集部:実際に本を手に取った時のお気持ちはいかがでしたか。

呉藤:デザインのデータが予定通りに届かなくて待ちの時間が長かったので、やっとという感じ。感慨深いですね。
 
編集部:喜びもひとしおですね。これからの抱負や翻訳してみたい作品のことなどをお聞かせくだい。
 
呉藤:ノンフィクションや大人向けの絵本など英国に特化したもの。生活や文化を生き生きと描き出した本と出会えたら訳したいですね。短歌も好きで短い物に心惹かれるので、いつか、詩にもチャレンジしてみたいです。
 
編集部:興味がはばひろいですね。ぜひチャレンジを続けてください!
英国への関心がお強いようですが、なにか理由はあるのですか?
 
呉藤:英国に家族がいて交流する機会が多く、もっとイギリスのことを日本の人たちに知ってもらいたいという思いからです。
留学から帰国してからはコピーライターの仕事が忙しくてしばらく行かない時期がありましたが、ここ7年くらい毎年のように足を運んでいます。

 「しつけ」つながりで言えば、私に子供はいませんが、1度だけ子供たちと一緒に暮らした経験があります。それがイギリスでの1年半。兄の子供たちで、当時は1歳、3歳、8歳でした。義理姉がイギリス人で、お母さんが小学校の校長だったこともあるのでしょうか。とにかく毎日、しっかりしつけをしていましたね。

怒ることなく、忍耐強く、同じフレーズを繰り返していました。絵本に出て来る言葉ではないのですが。
その3人は大学を卒業して今はイギリス社会を支えています。

 留学していた頃は、バッキンガムシェアのウォバンサンズから隣の州のベッドフォードカレッジまでポンコツのフィアットを毎日すっ飛ばし、金曜はパーティやパブ通い。土日は家族とショッピングやホームパーティ、ホリデーは海辺の町で保養するのが定番でした。今年は当時3歳だった次女の結婚式で5月下旬にロンドンに滞在。
ロンドンには数えきれないほど足を運んでいますが、ダブルデッカーに乗ってベタなロンドン観光をしたのは大学の卒業旅行以来です。

面白かったし、いろんな発見がありました。前半に滞在したのはサウスバンクの閑静な住宅地で朝、リスが庭にやってきたのにはビックリ。リスは珍しくないのですが、ロンドンのど真ん中でも生態系が保たれていることに改めて感動したしだいです。
イギリスについては書き尽くせないので、この辺で。

編集部:愛が溢れてしまいますね(笑)

呉藤:翻訳について言えば、英国に特化しようという気持ちになったのは今回の翻訳がきっかけです。

他の英語圏とは文化も単語も文法も違う。それはわかっていたことでしたが、再確認する機会になりました。英国は伝統と先進がミックスされていて、そのギャップが興味深い。色んなギャップがあっておかしみも満載です。
これからも、いろんな形で英国の魅力をお伝えできればと思っています。
 
編集部:なんだかわくわくしてきますね。ぜひ日本と英国の架け橋になっていただきたいです!
 
それでは最後に、この本を読んでくれる子供たちへのメッセージをお願いします。
 
呉藤:
 一昨年のお正月に、何か新しいことにチャレンジしたい!との思いがつのり、まっしぐらに走ってきて今に至っています。ご活躍されている翻訳家の方にノンフィクションとフィクションを学びましたが、児童書は未経験。児童向けの文章に慣れていないので、いろいろとご意見を伺えたことが大変参考になりました。
 
 私は子供の頃に観た映画で、ヨーロッパの石畳の美しい風景に憧れを抱いたのを覚えています。それが、海外へ足を運ぶようになったきっかけかもしれません。大学の卒業旅行でヨーロッパ巡りしたのを皮切りにその後も度々英国を訪れています。なかでも1年半の留学時代にカレッジで過ごした日々は忘れられない想い出です。

 この絵本が、一人でも多くの子供たちにとって日本ではないどこかの国に興味を持つきっかけになってくれるとうれしいですね。
 
 翻訳は、遠い文化と文化を近づけて、結びつけて、互いの理解を深め合うためのツールです。これからも英国滞在の経験をベースに、英国の文化を日本にお届け出来ればと思います。
 
 バベルさんには貴重なチャンスをいただき、大変ありがとうございました。より多くの方に、絵本を手に取っていただけることを願っています。
 
編集部:そう言っていただけると我々もうれしいです。
本日はありがとうございました!
『だってたのしくたべたいんだもん!』 

訳:呉藤加代子(ごとうかよこ)
絵:リー・ホジキンソン
作:キャリル・ハート 

 

 
 
















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☆☆☆
さらに、今月はもう一冊の新刊『ベイリー はくぶつかんに いく』も発売となります。

どこか抜けているけど可愛くて憎めない犬のキャラクター、ベイリーが学校のみんなと博物館へ。

どんな出来事、楽しいことが待っているのでしょう?
新しいゆるキャラの誕生?


新訳 『ベイリー はくぶつかんに いく』
作・絵 ハリー・ブリス
翻訳 北川静江 小峯真紀
監訳 宮本寿代

  



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