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東アジア・ニュースレター ― 海外メディアからみた東アジアと日本 ― 第105回

2019/09/24

連載 東アジア・ニュースレター  
― 海外メディアからみた東アジアと日本 ―


第105回

前田 高昭 : 金融 翻訳 ジャーナリスト      
バベル翻訳大学院プロフェッサー

 
 

 中国人民銀行は減速する経済てこ入れのため、政策金利の一つである貸出基準金利を新指標金利の「ローンプライムレート(最優遇貸出金利、LPR)」で置き換え、LPRをこれまでの貸出基準金利より低く設定し、実質的に銀行向け貸出金利を引き下げた。同時に、一般銀行の預金準備金比率を引き下げ、金融システムに大量の資金を供給する措置も打ち出した。しかし専門家は、経済の減速防止には、余りに手ぬるく、小出しに過ぎる、と批判、大量資金供給方式は国家債務増大に伴い奏功しなくなり、私営企業のような生産的な最重要部門に資金が流れないと警告しているとメディアは報じる。

 台湾に対してトランプ米政権F16戦闘機6680億ドル相当の売却を決定した。米政府は7月にも最大20億ドル相当の戦車売却を承認しており、中国は猛反発し、関連米企業に対して制裁を科すと警告している。ただし中台の軍事バランスを崩す程の内容ではないとの見方もあり、中国政府がどの程度の制裁措置かすか、あるいは、そもそも中国政府がそうした行動に具体的に出るかどうか、も不確かな状況にあるとみられている。

 韓国の第2四半期の経済成長率は前年比で2.1%増、同第1四半期は1.7%増と低調だった。米中貿易戦争の激化と日本によるハイテク業界向け素材の対韓輸出管理強化が加わって経済が打撃を受け、特に国内総生産の約半分を占める輸出がグローバル需要の冷え込みと最大輸出品の半導体価格低下のために8ヶ月連続で減少したと報じられている。政府は、大型予算を編成するなど財政刺激策を打ち出しているが、このため財政赤字が増加し、アナリストは警鐘を鳴らしている。

 北朝鮮短距離ミサイルの発射実験を執拗に繰り返している。メディアは、こうした北朝鮮による一連のミサイル発射実験について、緊張を高めて米政府に対する優位性を強化する行動であり、同時に米同盟国の韓国と日本を脅かす新型短期ミサイルと大口径複数ミサイル発射装置を実験する試みとみられると報じる。

 東南アジア関係では、インドネシアジョコ大統領首都ジャカルタの移転計画を進めている。首都移転はジョコ大統領の選挙公約であり、多大な費用をかけても政治的遺産として実現させようとしている。狙いとして、経済格差の是正やジャカルタ首都圏への経済集中に伴う生活環境の悪化経済的損失への対応などが挙げられているが、莫大な費用の調達など大きな問題が残されている。

 インド経済が急減速している。今年2四半期の経済成長率は僅か5%増と前年同期比3%も低下、特に自動車などの製造業が15ヶ月振りの低伸び率に落ち込んだ。メディアは弥縫策ではなく、大胆な改革で対処すべきだと主張、具体的には金融部門改革、教育投資の増大、企業統治の見直し、土地改革、さらに労働市場改革を挙げる。

 主要紙社説・論説欄では、欧州中央銀行による金融緩和政策の再開に関するメディアの論調を取り上げた。

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北東アジア


中 国

☆ 経済のテコ入れに動く当局
 中国国家統計局が発表した第2四半期の国内総生産は、前年比6.2%増と、第1・四半期の6.4%増からさらに鈍化し、ほぼ30年ぶりの低水準に減速した。こうした低迷する経済をてこ入れするため、政府は積極的な金融緩和策を打ち出した。中国人民銀行(中央銀行)は低利の銀行融資を行うため新たな指標金利を設け、次いで銀行の準備預金比率の引き下げを決定した。

 まず新指標金利について822日付ウォール・ストリート・ジャーナルは、人民銀は20日、銀行融資の基準とされてきた貸出基準金利を「ローンプライムレート(最優遇貸出金利、LPR)で置き換え、貸出基準金利より低く設定したと述べ、これは特に苦境にある小規模企業の借り入れコストの引き下げを目指していると報じる。記事は李克強首相は今年、国有大手銀に対し新規融資の3割を低利の中小企業向けとするよう指示していたと述べ、しかし基準金利の引き下げとは異なり、銀行の新規融資の一部のみに関わるこうした措置は経済にわずかな影響しかもたらさないとコメントする。

 またLPRについて、記事は、人民銀行は2015年以降、基準金利を変更していなかったが、新LPRは毎月更新されるため、市場の金利水準の変化を反映しやすくなったと述べ、貸し手は中銀の緩和政策に一段と迅速に反応できるとみられると指摘する。LPRの算出には、銀行18行が優遇顧客に提供する融資の平均レートが用いられると述べ、銀行の優遇顧客向け1年物融資は、これまで人民銀の貸出基準金利を用いて設定されており、人民銀が15年10月に貸出基準金利を4.35%に引き下げて以降、1年物LPRは4.30%近辺で推移してきたが、人民銀のデータによると、新たな1年物LPRは20日、それらを下回る4.25%で設定されたと報じる。さらに記事は、国海証券のエコノミスト、ファン・レイ氏は「貸出金利という意味では金利引き下げではあるが、下げ幅は間違いなく極めて小さい」と語り、同氏は1年物LPRが最大25BP引き下げられ、約4%になると予想していたと伝える。
 記事は最後に、世界的に景気が減速するなか、複数の主要中銀が利下げに踏み切っているが、中国はそうした措置を手控え、今回のような迂回的な利下げ策を講じた背景について、正式の利下げは強すぎる緩和シグナルとなって不動産バブルを助長し、債務比率を押し上げかねないと中国政府は懸念したためだと述べ、人民銀行の劉国強副総裁は20日、この改革によって金融政策の実効性が向上し、借り手は緩和措置の恩恵を受けられるとの認識を示したと伝える。

 次いで人民銀行は銀行準備預金の比率を引き下げて大量の資金を市場に供給する。96日付ニューヨーク・タイムズは、米国との貿易戦争がエスカレートし、対内的には債務依存の危険が増すなか、人民銀行は6日、16日より準備預金比率を0.5%引き下げると発表、これにより9000億元(1260億ドル)の資金が金融システムに注入されることになると報じ、しかも貿易戦争によって国内経済が打撃を受けるようであれば、融資の窓をさらに開くつもりのようだと伝える。記事は、小規模私営企業向けの融資促進のため銀行によっては準備率がさらに引き下げられると述べ、また人民銀行幹部は、インフラ計画向けの資金を調達する地方政府への規制緩和拡大を示唆していると伝える。

 人民銀行がこうした措置を打ち出した背景について記事は、営業継続が困難となった企業の増加、失業率の上昇、日常家計費の負担増を挙げ、人民銀行は企業向け融資を促進し、地方政府に借り入れを促すことで経済成長を刺激したいと考えていると解説する。その一方で、中国経済の規模からみて、この程度の対策では不十分だと指摘し、中国の政策対応は後追いとなる傾向があり、今回の施策は経済の減速を食い止めるには、余りに手ぬるく、小出しに過ぎる、とのマケリー・グループのエコノミスト、ラリー・フー氏のコメントを紹介する。同氏は、2020年の経済成長率を当初の6%から下方修正すると語っているが、別のエコノミストは5.5%と見積もっていると伝える。

  記事は最期に、中国政府は長い間、経済が低迷すると国が管理する銀行制度を通じて経済に資金を溢れさせてきたが、専門家は、こうしたやり方は国の債務増大に伴い奏功しなくなったと警告し、それでは、私営企業のような経済の最も重要で生産的な部門に資金が流れないと指摘していると報じる。また業界専門家は、政府は銀行に対して、資金コストは変わらないが、リスクは大きくなる融資を実行せよ、といっているに等しく、銀行には、政府の言に従うインセンティブが全くないとコメントしていると伝える。

 以上のように政府は、人民銀行の政策金利の一つである貸出基準金利を新たな指標金利である「ローンプライムレート(最優遇貸出金利、LPR)」で置き換え、LPRをこれまでの貸出基準金利より低く設定して、実質的に銀行向け貸出金利を引き下げた。狙いは、小規模私営企業向けの融資金利の引き下げにあるとされる。同時に人民銀行は、一般銀行が人民銀行に預託を義務づけられている預金準備金の比率を引き下げて、金融システムに大量の資金を供給する措置も打ち出した。しかし専門家は、経済の減速を食い止めるには、余りに手ぬるく、小出しに過ぎる、と批判、さらに銀行制度に大量の資金を供給するやり方は国の債務増大に伴い奏功しなくなったと警告、私営企業のような経済の最も重要で生産的な部門に資金が流れないと指摘しているとメディアは報じる。米中貿易戦争の行方と共に、政府、人民銀行の舵取りを引き続き注視したい。



台 湾

☆ 米政府、F16戦闘機の台湾への売却を決定
トランプ米政権が数十億ドル相当のF16戦闘機の台湾に対する売却を決定したと8月17日付ウォール・ストリート・ジャーナルが伝える。記事によれば、政府関係筋の情報として、米国務省は議会への正式通知はまだ行っていないが、議会委員会の関係者に対して非公式な通知を開始し、共和・民主両党の議員は売却への支持を表明している。記事は、米国は7月にも台湾への最大20億ドル相当のエイブラムス戦車の売却を承認し、中国当局が猛反発したと述べ、米中関係が厳しい状況にあるなか、中国の反発を招くのはほぼ確実だと論評する。

 米下院外交委員会のエリオット・エンゲル委員長(民主、ニューヨーク)と共和党幹部のマイケル・マコール議員(テキサス州)は共同声明で、台湾に売却すれば「インド太平洋の安全保障と民主主義に対する米国のコミットメントについて強いメッセージを送る」と述べた。記事はまた、議会でも強い支持が集まるだろうとしたほか、米国と台湾の関係を強化する一方、中国による介入を抑制できるとの見方を示したと報じる。

 22日付エコノミスト誌は、米国は台湾へのジェット戦闘機売却で中国を怒らせたと述べ、中国による報復は予断を許さないと指摘する。記事は、今回のトランプ米大統領の決定について、これまでの中国に対する数々の無礼な行為をさらにエスカレートさせたと述べたうえで、最新のF16戦闘機は台湾の老朽化した軍事力をてこ入れするだろうが、中国の強大な軍事力との均衡を回復させるには至らず、中国に対する心理的ショックが狙いだと評する。

 他方、来年に総統選を控える蔡英文総統は、今回のニュースを歓迎していると伝え、蔡総統の選挙陣営は、攻勢と圧力を増す中国に対抗する立役者として同氏を売り込んでいると伝える。また野党、国民党の次期総統候補の韓国瑜(ハン・グォユィ)高雄市長もこのニュースを喜び、トランプ氏の決断を賞賛し、総裁に当選した暁には米国との軍事関係を深めると誓っていると報じる。

 これに対して中国は不満を表明しており、中国外務省の女性報道官は816日、米国の武器売却は「ひとつの中国の原則に対する重大な違反」だと語ったと伝える。ただし言葉以上の反応、例えば、米国との軍事交流の停止などを計画しているかどうかは明確でなく、米中貿易紛争や香港抗議デモへの影響についても不確かだと社説は述べる。

 この中国側の反応について、8月22日付ウォール・ストリート・ジャーナルは、中国政府は、F16戦闘機が台湾に売却されれば中国の安全保障が損なわれると主張し、関連米企業に制裁措置を講じる構えを示したと伝える。記事によれば、米政府はF16戦闘機66機を80億ドル相当で売却する計画で、中国の対抗措置は、製造元のロッキード・マーティンに大きな影響を及ぼすとは考えにくいものの、米中貿易協議の合意に向けた取り組みが複雑になる可能性があると論評している。

 以上のように、台湾への最新戦闘機売却というトランプ決断は、これまでの米政府による武器売却と比較して規模と質の両面で画期的である。従って、中国政府を大きく刺激したことはまちがいなく、事実、中国政府は関連米企業に制裁を科すと表明している。その一方で、中台の軍事バランスを崩す程の内容ではないとの見方もあり、現下の米中関係からみて、中国政府がどの程度の制裁措置かすか、あるいは、そもそも中国政府がそうした行動に具体的に出るかどうか、も不確かな状況にある。米中貿易戦争のただ中にあるトランプ政権が、中国に仕掛けた一種の心理戦争ともみられる。



韓 国

☆ 政府、大型の来年度予算案を策定
 企画財政部(財務省)829日、2008年の世界的金融危機以降で最大規模となる来年度予算を策定した。これはグローバルな景気減速と日本との紛争に備えるためだと同日付フィナンシャル・タイムズは伝える。2020年度の予算支出額は前年比8%増の513.5兆ウォン(4240億ドル)と従来の記録を更新、大部分が雇用創造や社会福祉の増額、政府が成長促進のためと定義する新分野の開拓に支出されると記事は述べる。

 経済の現状について記事は、今年第1四半期は過去10年間で最大となる縮小を示したが、大規模な政府支出によって第2四半期は回復に向かったと述べ、国内総生産(GDP)の約半分を占める輸出がグローバル需要の冷え込みと最大の輸出製品である半導体の価格低下のために8ヶ月連続で減少したと報じる。米中貿易戦争の激化という逆風に加え、元徴用工問題を発端とする日本によるハイテク業界向け素材の対韓輸出管理強化が加わって、韓国は打撃を受けたと述べる。

 記事は、さらに日本は韓国を貿易上優遇するホワイトリストからも除外したと述べ、このため洪楠基(Hong Nam-ki)財務相は、経済の下振れリスクが高まったので、財政政策が経済を正常軌道に戻すうえで積極的な役割を担うのが有効だと語り、ただし経済環境の悪化に伴い今年の成長率目標2.42.5%の達成は困難となったとコメントしたと伝える。日本との紛争の余波に備えるため予算案では研究開発費を17.3%増やし、重要な素材部品産業の発展と、人工知能(AI)5Gネットワーク、バイオ健康サービスなどの将来における成長牽引分野への投資を支援するとしている。

 上記のように報じた記事は、来年に総選挙を控える文政権にとって、経済成長のてこ入れは不可欠だと指摘、そのため政府は雇用創出と社会福祉向けの支出をそれぞれ21.3%13%増やすことを来年度予算で提案したと伝える。さらに韓国銀行は先月、3年ぶりに政策金利を1.5%へ引き下げ、10月にはもう一段の利下げをすると予想されている。また政府は、増大する財政赤字のために来年には60.2兆ウォンの国債発行を計画していると報じる。

 記事は最期に予算案は国会の承認が必要だと指摘し、洪財務相は、財政状態は健全に推移していると強調しているが、アナリストは、財政赤字は今後10年間で急増すると警告していると報じる。そうしたアナリストの一人として、LG経済研究所の李ギュン・テ研究員が、経済の減速は暫く続きそうで、このため政府は支出を増やし続け、公的債務の急増を招くと思われるが、公共支出のみによる経済浮揚策には限界がある、と語っていると伝える。

 以上のように来年に総選挙を控える文政権は、経済のてこ入れになりふり構わない姿勢で臨んでいる。対策は韓国銀行による利下げという金融緩和策も実施されているが、主として政府支出の増大という財政刺激策に頼っている。このため財政赤字が増加し、アナリストが赤字急増に懸念を示し、警鐘を鳴らしている。こうした経済不振の主たる根源は、米中貿易戦争によるグローバルな需要冷え込みがあるとしても、日本との紛争という要因は、韓国政府の元徴用工問題への対応によって解決が可能であり、政府として即刻動くのが賢明といえよう。



北 朝 鮮

☆ ミサイル発射実験を続ける金委員長
 北朝鮮が99日、またもや飛翔体を2発発射した。この発射実験は、北朝鮮が米国との非核化交渉を今月再開し、「包括的話し合い」を行うことを提案してきた数時間後に実施された、と同日付ニューヨーク・タイムズは報じ、7月後半にミサイル発射実験を開始して以来、8回目になると伝える。

 記事によれば、北朝鮮は、交渉再開に当たり米国は受け入れ可能な新たな提案をもって交渉のテーブルにつかなければならないとの条件を付けている。これに対しトランプ米大統領は記者団に対して、「興味深い」呼びかけであり、何が起きるかみてみよう、と話し、これまでに米人の人質や米兵の遺骨を取り戻し、この間、北朝鮮は核実験をしていない、と指摘、いつも言っていることだが、対話は良いことだと語った。

 さらに記事は、昨年6月のシンガポール首脳会談と物別れに終わった今年2月のハノイ会談および6月末の板門店での短い面談に触れた後、ハノイ会談で、金正恩委員長は段階的非核化に固執しつつ寧辺核施設の解体を提案し、見返りとして米国に対し2016年以来課している経済制裁の大半の撤廃を求め、これには北朝鮮の主要輸出製品である石炭や鉄鉱石、水産物、繊維類の禁輸撤廃が含まれていたと報じる。

 これに対してトランプ大統領は北朝鮮の要求を拒否し、北朝鮮の核弾頭や長距離ミサイルを含む大量殺戮兵器の早期かつ広範囲にわたる廃棄を加速するよう要求したと述べ、北朝鮮が寧辺核施設の他に少なくとももう一つのウラン濃縮プラントを保有しているのは、広く知られていると記事は伝える。従って金委員長は緊急に必要とする制裁解除を得られないまま帰国し、4月に入り米国が朝鮮半島の非核化に関する新計画を提案する期限を今年末に設定した、とこれまでの経緯を振り返り、こうして交渉が頓挫している間、北朝鮮は核分裂性物質の生産を続けていたと考えられると指摘する。

 そのうえで記事は、最近の北朝鮮による一連のミサイル発射実験について、緊張を高めて米政府に対する優位性を強化するための行動であり、同時に、米国の同盟国である韓国と日本を脅かす新型短期ミサイルと大口径複数ミサイル発射装置を実験するための試みとみられると報じる。これに対してトランプ氏は、核爆発や大陸弾道弾とは無関係の小さな実験だとして無視する姿勢をみせたと述べ、さらにトランプ氏は、先月、金委員長から「一寸した謝罪」の書簡を受け取ったと語り、そこにはミサイル実験は米韓軍事演習への対抗措置だったと説明していたと述べたと報じる。

 記事は最期に、しかしアナリストは、こうしたミサイル実験を軽視しようとするトランプ氏の姿勢は、北朝鮮による新短期ミサイル・システムの開発、実験にゴーサインを出すことになったと批判し、短期ミサイルは日韓のみならず、そこに居住する米兵と米市民にとっても脅威になっていると警告を発したと伝える。

 以上のように記事は、これまでの米朝首脳会談の経緯を振り返りつつ、北朝鮮が執拗に続けるミサイル発射実験の背景を分析し、北朝鮮の狙いは、緊張を高めて米政府に対する立場を強化し、かつ新型兵器の開発を推進するためとの見方を示している。また、この間、北朝鮮の一連の実験を軽視しようとするトランプ大統領の姿勢が北朝鮮に誤ったシグナルを発信していると批判する。いずれも妥当な分析と批判であると言えよう。特に、今回の発射実験が、非核化交渉の再開提案直後に行われたことから、北朝鮮の緊張を高める伝統的な瀬戸際政策の手法が前面に出ていると思われる。



東南アジアほか


インドネシア

 首都移転計画を推進する政府
 ジャカルタはまもなく元首都と呼ばれることになろう、と824日付ブルームバーグが伝える。何故ならば、インドネシア政府が、行政機関を富裕なジャバ島から森林地帯のボルネオに移転することを計画しているからだと報じる。記事によれば、ジョコ・ウイドド大統領は、首都移転は国富を26700万人の国民により公平に分配し、過大な人口を抱えるジャカルタへの圧力を緩和すると考えているという。記事はさらに次のように首都移転計画の理由や内容について解説する。

 第1に、ジャカルタの問題点として地盤沈下の進行がある。ジャカルタの5分の2の地域が既に海抜以下にあり、同地域は毎年20センチずつ沈下している。加えて1000万人の市民を襲う交通混雑や大気汚染がある。こうした障害による生産性の低下は、ジャカルタ周辺の都市圏(インドネシア語でジャボデタベック)で年間100兆ルピア(70億ドル)に達すると見積もられている。

 第2に、新首都の建設は2021年に始まり、政府諸官庁は2024年に移転する計画である。正確な場所はまだ決まっていないが、ボルネオ島の東カリマンタン州であることは確かである。この地域はジャカルタの北方1400キロにあり、地理的にはインドネシアの中心部に位置するという利点がある。また他の諸島と違って地震、津波、噴火などの自然災害から極めて安全に守られている。

 第3に、経済的にも1万7000に達するインドネシア列島間の所得格差への対策になるとジョコ大統領は語る。ジャバ島は全人口の6割を占め、国内総生産(GDP)への貢献度は58%に達する。カリマンタンは人口の5.8%、GDPの8.2%を占めるに過ぎない。しかし空港施設、道路は比較的良好に整備され、飲料水も幅広く供給されている。関係当局は、100年間首都としての機能を維持できる現代的なスマート、グリーン・シティを建設すると語る。

 第4に、ゼロから始める新都市建設の費用は466兆ルピア(330億ドル)と見積もられている。資金は政府、国有企業、民間企業とパブリックプライベートパートナーシップ(PPP)による共同調達とし、その中で国の負担は最小となるだろうとジョコ大統領は語る。一方、環境グループは、既に荒廃が進んでいる生息地の自然環境への負担増を懸念している。ボルネオはオランウ―タンなどの絶滅危惧種の生息地であるが、過去40年間余りで30%の森林が失われている。原因の大半は紙とパルプ及びパーム油のプランテーションにある。

 それでは第5に、インドネシアは、この費用を負担できるのか。見たところ可能と思われる。ジョコ大統領は新首都をインドネシアのアイデンティティと進歩の象徴と見做しており、彼の政治遺産の一部となるからだ。つまり、予算は制約を受けそうにはみえないのである。費用は政府の年間インフラ支出と同水準にあるが、10年間程度にわたって支出される。インドネシアは既にジョコ大統領の第1期でインフラ計画に対して35000万ドルを支出し、次の5年間に41200万ドルを計画している。

 第6に、他国では首都移転はうまくいったのだろうか。政府関係者は過去1世紀の間に少なくとも30の首都が成功裏に移転したと指摘する。例えば、ブラジリア(ブラジル)、アスタナ(カザフスタン)、キャンベラ(オーストラリア)などを挙げる。他方、ミヤンマーの軍事政権が企画したネピドーは実質的に抜け殻のままである。新首都が政府建物を収容するのはよくみられることだが、民間企業や住民を根こそぎ持ってくるのはまれである。

 7番目の問題は、ジャカルタはどうなるか、であるが、成長を続けるだろう。人口は2030年までに3560万人に達し、東京を抜き世界最大の都市になるとみられている。ジャカルタ首都圏は国内総生産(GDP)の約5分の1を生み出しており、インドネシアの商業ハブとしてとどまると思われる。交通渋滞解消のためには、19年に開通した地下鉄など430億ドルに達する計画があり、地盤沈下に伴うジャカルタの浸水問題には、大統領は大波襲来に備えた巨大な壁の建設を計画している。


 以上のようにジョコ大統領は多大な費用をかけて、その政治的遺産として首都移転を実現させようとしている。狙いとしては、経済格差の是正やジャカルタ首都圏への経済集中に伴う生活環境の悪化や経済的損失への対応などが挙げられている。首都移転は、ジョコ大統領の選挙公約でもあり、同氏としては何としても成功させたいところであろうが、莫大な費用の調達など大きな問題が残されている。ジョコ政権の今後の采配に注目したい。



インド

☆ 大変革が必要な経済
 インド経済が不振に陥っている。93日付フィナンシャル・タイムズは「Indian economy needs revolution, not tinkering (手直しでは間に合わない、大変革が必要な経済)」と題する社説で、今週発表された統計数字によれば、製造業は15ヶ月振りとなる低い伸び率に落ち込み、大手自動車メーカーは販売高の大幅減を警告していると報じ、問題は特定産業にとどまらず、前四半期の成長率は僅か5%へと前年同期比3%も低下したと述べ、こうした経済低迷を見れば明らかなようにインド経済には改革が必要だと社説は強調する。

 社説は、モディ首相の下で改革への希望が持たれたが、経済に関しては手直しだけにとどまっていると述べ、あえて例外を挙げれば、物品販売税の導入と破産法の改革があるが、そのルーツはライバル野党の国民会議派時代に遡ると述べ、モディ政権は徹底した改革の推進をコミットしなければならないとし、さもないと経済の先行きは益々陰鬱になると警告する。

 社説は、インド経済は様々な要因が重なり合って打撃を受けているとし、米中貿易戦争に他に、不良債権や回収に問題がある融資を抱えた国有銀行が近年、信用リスクの回避に走っていることを挙げ、このため借入人は不確かなノンバンクに目を向けざるを得なくなったと報じる。

 そのうえで社説は、モディ首相の課題として国有銀行を含む金融部門の改善を挙げる。多数の銀行の合併構想は、融資が最も必要とされる時期に、金融機関が構造改革によって気分散漫となるべきでないことから、時宜を得ていないとしながらも、この決定は重要だと述べ、将来における金融部門の強化は長く先延ばしされるべきでないと主張する。政府はまた銀行との関係を変える意欲を見せるべきだと述べ、民営化もしくはその他の方法を通じて銀行は政府による介入の危険、あるいは現状に再度転落するリスクから隔離されなければならないと主張する。

 さらに社説は長期的政策課題として、教育投資の増大、企業統治の見直し、土地改革を挙げ、土地問題については、市場は閉鎖的で、土地購入権と土地使用をめぐる複雑な規則で取引が阻害されていると述べる。労働市場も改革が不可欠であり、公式雇用統計の発表を停止した昨年の決定は、モディ首相が公約した良質の雇用が創出されていないことを物語っていると指摘する。

 こう論じた社説は、支持率向上のためモディ首相は、対外強硬主義的かつ大衆迎合的発言に頼る姿勢を強めていると述べ、こうした姿勢は、インドが死活的に必要としている経済的才覚とは無縁のものだと厳しく批判、インドを世界の舞台に引き出したのであれば、大胆な改革を推進すべきだと主張する。

 以上のようにインド経済が急減速している。今年第2四半期の経済成長率は僅か5%と前年同期比3%も低下、特に自動車などの製造業は15ヶ月振りとなる低い伸び率に落ち込んでいる。こうして経済の現状には弥縫策ではなく、大胆な改革の大なたを振るうべきだと上記社説は主張している。具体的には、金融部門改革、教育投資の増大、企業統治の見直し、土地改革、さらに労働市場改革の必要性を強調する。

 またモディ政権は今年8月、実効支配するジャンムー・カシミール州から自治権を剥奪するという挙に出た。これはパキスタンを意識して、カシミール地方における支配権の強化を図る意図があると指摘されている。社説は、こうしたナショナリズム的行動を対外強硬路線で支持率向上を図る手法だとして批判を強めている。勿論、こうした方策に頼るだけでは、支持率は維持できない。モディ政権には経済の強化に本腰を入れるべき時が来ている。

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主要紙の社説・論説から

量的緩和政策を再開した欧州中央銀行
 欧州中央銀行(以下、ECB)912日、欧州経済の景気後退入りを回避するため、量的緩和政策を再開すると発表した。これによりECBは、毎月200億ユーロ程度の資産購入を無期限で実施し、民間銀行が中銀に預け入れる準備預金の金利をマイナス0.4%からマイナス0.5%に引き下げ、銀行の企業向け融資に対する支援策の一部も再調整する。

 9月13日付ウォール・ストリート・ジャーナルは「(日本版記事:【社説】出口戦略なしに退任するドラギ氏)」と題する社説で、ECBドラギ氏は、今年秋に在任期間を終える頃には、マイナス金利と量的緩和の解消に向かっていたと考えていたはずだが、元の金融政策に戻ってしまったと述べ、近頃の欧州では、金融政策が唯一の経済的手段となっていると批判する。

 マイナス金利の深化について社説は、ECBは銀行がECBに預ける準備金にかかる金利を「階層化」し、一部をマイナス金利の対象外にするとも発表したが、これはドイツをはじめとする欧州北部の各国が、ECBが毎年マイナス金利から得ている約75億ユーロの大半を、準備金の多い自国の銀行が支払っていると不満を訴えていたことに応えるもので、将来の利下げのために必要な政治的環境を整えるものだと指摘、これはドラギ氏の後任であるクリスティーヌ・ラガルド氏を助けるはずだと述べ、金融の専門家ではないラガルド氏が就任1週目にリセッション間近のユーロ圏のために新たな金融刺激策を生み出すという難題に取り組まなくてもいいようにしたのだと補足する。

 またマイナス金利の効果について、ECB専任理事兼首席エコノミストのフィリップ・レーン氏は最近の演説で、ECBのマイナス金利がユーロ圏のインフレ率に及ぼした影響はおそらく年間でわずか0.1%程度だったことを認めたと述べ、マイナス金利は日本の場合でもそれほど効果をもたらしていない指摘、欧州の景気が再び回復しなければ、ラガルド氏はどのようにして金利をプラス圏に戻すことができるのだろうかと懸念を示す。
さらに社説は、ラガルド次期総裁にとって迫りくる問題として、量的緩和が続くなか、ECBは(ユーロ圏の)各国政府債務をますます多く購入する見通しであることを挙げる。ECBは1機関の債券購入限度を33%に設定しており、ドラギ総裁はECBの債券購入限度までかなりの余地があるとの見解を明らかにしたが、ドラギ氏は、ECBが将来ソブリン・デフォルトに巻き込まれた場合、どのように対応すべきか、という問題をラガルド氏に丸投げしたと批判する。

 ただし社説は最期に、ドラギ総裁の最も重要なレガシー(遺産)として、ユーロ圏の枠組みは依然としてしっかりしていることを挙げ、通貨ユーロとユーロ圏加盟国が経験した困難を考えると、これは驚くべき業績だと評価する。

 9月11日付フィナンシャル・タイムズは社説「Draghi must deliver his parting shot of stimulus (ドラギは退任を前にして発した景気刺激策に実効性をもたせよ)」で、ドラギ総裁はこの金融緩和政策に実効性があることを市場に納得させなければならないと主張する。
                            

 社説は冒頭で、総裁としての8年間の任期で今回の理事会が最も重要なものに位置付けられるだろうと述べる。理由として、超金融緩和政策が今後何年間も続き、それによってユーロ圏経済が成長減速やインフレから守られるのを示したことを挙げ、市場の期待は高かったが、ECB理事会は必ずしも包括的刺激策の必要性については一枚岩ではなかったとコメントする。

 グローバルな背景が悪化するなか、やり過ぎは、小出しよりも代償が大きいと考えられ、今回の施策に失望すべきでないと説く。今回の対策は163月振りの緩和策であり、マイナス金利は深掘りされ、新しい階層システム(注:中銀預金金利は2段階の階層構造とされ、所要準備と所要準備の6倍の超過準備については金利支払いが求められない)により銀行収益への打撃もある程度和らげられるだろうと述べる。

 また資産購入も再開され、金利に関するフォワードガイダンスも閾値の数字が追加されたこと(注:ドラギ総裁は、インフレ率が2%弱の目標水準にしっかりと収れんするまでマイナス金利を続けると宣言した)で強化されたと述べ、ラガルド次期総裁に他の諸問題に集中する余裕を与えたとコメントする。さらに米連邦準備理事会(FRB)も利下げを開始したことに触れ、ECBが穏やかな緩和策、すなわち利下げだけで、資産購入なし、という政策を打ち出していれば、市場は失望し、ユーロ高と債券イールドの上昇という事態に遭遇しただろうと述べる。

 そのうえで社説は、今回の緩和策の有効性を市場に納得させなければならないと述べ、鍵はマイナス金利による金利マージンの縮小を防止する階層システムにあると指摘、これが金融安定への懸念と銀行の株価への圧力、さらには預金者への損失転嫁を懸念する政治からの(マイナス金利への)反対を和らげると主張する。

 社説は最期にインフレ問題に触れ、ドラギ総裁は、2%の低い方に近いという目標とある程度の行き過ぎを容認する用意があると再度宣言することで、インフレ予想の低位定着を防止するのに役立ったと指摘する。そしてユーロ圏には差し迫った危機はないが、先行きに甚大なリスクがあり、ドラギはこの大きな最期の機会を利して全力を挙げて支援すべきだと強調する。

 上記フィナンシャル・タイムズ社説は今回の刺激策を擁護するが、913日付ブルームバーグは社説「Draghi’s Last Gasp Won’t Be Enough(十分でなかったドラギ総裁の最期のあがき)」は、ECBは最新の金融刺激策で限界に突き当たったと指摘、政府の支援が必要になったと論じる。社説は、ドラギ総裁の利下げその他の施策は、最後を飾る仕事といえそうもなく、金融政策が限界に達したことを思い出させたと論評、以後の仕事は政治家が大型かつ迅速な財政刺激策を打ち出して役割を果たすことが求められたと述べ、即ち、仕事はドイツのメルケル首相に突き付けられたと指摘する。

 
ユーロ圏経済の現状について社説は、インフレ率は目標とする2%の僅か半分程度で推移し、ECBが予想する今年の経済成長率も1.1%程度に過ぎず、ドイツは第2四半期に次いで今四半期もマイナス成長となり不況に落ち込むことが予想されていると指摘する。米中貿易戦争とブレグジットがさらに事態を悪化させるだろうと警告、このためECBはマイナス金利をさらに引き下げ、階層システムを導入、また債券購入を開始しようとしていると述べる。

 さらに社説は、マイナス金利は過去において銀行による大量融資を生み出さなかったとし、マイナス金利の引き下げにはむしろ融資縮小をもたらす可能性があると主張、その意義に疑問を呈する。加えて債券購入については、独や北欧諸国の銀行筋は政府債務の隠れたファイナンスと見做し容認できないと述べていると指摘する。

 そのうえで、刺激策は財政政策による必要があると述べ、特に財政に余裕があるドイツ政府の支出増が最も得策だと主張する。社説は最期に、ドラギ総裁もECB理事会での数少ないコンセンサスとして、財政政策が役割を果たすべき時がきたことを挙げていると述べ、まさにその通りだ、と強調する。

 
 以上、今回のECBによる量的緩和政策の復活について、主要メデイアの論調を幾つかみてきた。ウォール・ストリート・ジャーナルは、欧州では金融政策が唯一の経済的手段となっていると述べ、ドラギ総裁は出口政策のないまま、元の金融政策に戻ってしまったと批判する。他方、フィナンシャル・タイムズは、超金融緩和政策が今後何年間も続き、それによってユーロ圏経済が成長減速やインフレから守られると指摘、やり過ぎは、小出しよりも代償が大きいと考えられ、今回の施策に失望すべきでないと説く。これに対しブルームバーグ社説は、ドラギ総裁の利下げその他の施策は、最後を飾る仕事といえそうもなく、金融政策が限界に達したことを思い出させたと論評、政治家が大型かつ迅速な財政刺激策を打ち出して役割を果たすことが必要だと述べ、これはドイツのメルケル首相に突き付けられた仕事だと主張する。

 ドラギ総裁は、確かに出口を示さないまま超量的緩和の再開に踏み切った。それなりの効果も期待されるが、金融政策だけでは不十分との指摘は妥当といえよう。当面、ドラギ総裁の最期の政策の実効性を見極めるとしても、国際通貨基金(IMF)専務理事を務めて財政政策の得失を熟知しているラガルド新総裁の采配に注目したい。

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(主要トピックス)

2019
8月 16日 韓国軍合同参謀本部、北朝鮮が江原道・通川(トンチョン)から日本海に向けて
      2発の飛翔(ひしょう)体を発射したと発表。

  17日 米国務省、台湾に新型の「F16V」戦闘機66機、総額は80億ドルの売却を決定。
  20日 中国人民銀行、優良企業向け新指標金利4.25%を発表、実質利下げへ。 
  21日 日韓外相会談、開催(北京)。双方の主張、平行線。
          ただし元徴用工問題が最大の懸案事項であることで合意。

  22日 韓国、日本との軍事情報包括保護協定の破棄を発表。
  23日 中国政府、米国の対中制裁関税「第4弾」への報復措置を発表。
          原油や農産物など約750億ドル分の米国製品に5~10%の追加関税を賦課。

     北朝鮮、日韓の軍事情報協定破棄後、初めてとなる短距離弾道ミサイル2基発射実験を
          早々に決行。

  25日 安倍首相、トランプ米大統領と主要7カ国首脳会議(G7サミット)開催地、
          フランスのビアリッツで会談、日米貿易交渉の9月下旬署名で基本合意。

  26日 中国人民元、上海外国為替市場で1ドル=7.1元台に下落、約11年半ぶりの安値。

  28日 日本政府、軍事転用の恐れが低い製品を自由に輸出できる
         「グループA(旧ホワイト国)」の対象国から韓国を除く
政令を施行。

  30日 日本政府、輸出管理を強化した韓国向けの半導体材料3品目のうち「フッ化水素」の
          輸出を許可。

9月 1日 トランプ米政権、約1100億ドル分の中国製品に15%の追加関税を課す「第4弾」を発動。
   2日 中国商務省、米国の追加関税措置に対し、世界貿易機関(WTO)に提訴すると発表。
   4日 香港の林鄭月娥行政長官、抗議デモが続くなか、逃亡犯条例の正式撤回を表明。
   6日 独、メルケル首相、訪中。習近平国家主席と会談。香港の自由遵守を呼びかけ。
   9日 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領、親族の不正疑惑がある側近の
          曺国(チョ・グク)前民情首席秘書官を法相に任命。

     北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官、今月下旬に米国との非核化協議を
          再開する意向があると表明。直後に飛翔体2発の発射実験を実施。

  11日 第4次安倍再改造内閣、発足。麻生副総理・財務相と菅官房長官以外は入れ替え。
     韓国政府、日本の対韓輸出管理厳格化を政治的報復措置として世界貿易機関(WTO)に
          提訴したと発表。

  13日 米海軍、南シナ海の西沙(パラセル)諸島周辺海域にミサイル駆逐艦を派遣、
         「航行の自由」作戦を継続。

    14日 故金丸信・元自民党副総裁の次男、信吾氏(74)を代表とする北朝鮮訪問団約60人が訪朝。


主要資料は以下の通りで、原則、電子版を使用しています。(カッコ内は邦文名)THE WALL STREET JOURNAL(ウォール・ストリート・ジャーナル)、THE FINANCIAL TIMES(フィナンシャル・タイムズ)、THE NEWYORK TIMES(ニューヨーク・タイムズ)、THE LOS ANGELES TIMES (ロサンゼルス・タイムズ)、THE WASHINGTON POST(ワシントン・ポスト)、GUARDIAN(ガーデイアン)、BLOOMBERG・BUSINESSWEEK(ブルームバーグ・ビジネスウイーク)、TIME (タイム)、THE ECONOMIST (エコノミスト)、 REUTER(ロイター通信)など。なお、韓国聯合ニュースや中国人民日報の日本語版なども参考資料として参照し、各国統計数値など一部資料は本邦紙も利用。 

 


前田 高昭
金融翻訳ジャーナリスト、社団法人 日本翻訳協会 会員、翻訳家。
訳書に『チャイナCEO』他。
『東アジアニュースレター』配信中。 

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