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第34回 アメリカ書籍レポート - 柴田きえ美

2021/04/07

世界の出版事情 ― 各国のバベル出版リサーチャーより
第34回 

 
アメリカ書籍レポート


スプリング・クリーニング関連書籍をご紹介

柴田きえ美
(バベル翻訳専門職大学院生)


 

 4月に入りましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。こちらは随分と暖かくなり、春らしい陽気になりました。この季節はお花見などで外に出かけたくなりますが、もうしばらくは我慢が必要ですね。カリフォルニア全体ではワクチン接種が始まって以降、新型コロナの新規感染者数は徐々に減少しつつあるようです。私の住む地域は、未だ最も厳しい警戒区域ではありますが、ようやく春休み明けから、13か月ぶりに対面授業が一部再開になりました。学校という公共の場へ戻る不安や、オンライン授業の利点に名残惜しい気持ちもありますが、まずは一歩前進したことをうれしく思います。

 さて、日本では新年度を迎えて新生活が始まり、気持ちを新たにする方も多いと思います。米国ではこの時期にイースターがあり、1週間ほどの春休みがあります。春休み明けには、前年度の納税申告期限があり、日本とは若干異なるものの、気持ちを切り替える区切りの季節でもあります。また、この時期には「スプリング・クリーニング」、日本語にすると「春の大掃除」という習慣があります。欧米の寒い地域で冬の間使われていた暖炉のすすを、暖かい春になって掃除していたことが起源だそうです。日本で言えば、大晦日の大掃除に相当します。そこで今回は、「春の大掃除」に役立つ書籍をご紹介いたします。 
 
 Green Housekeeping(2008)
 著:エレン・サンドベック
 邦訳なし
 
 作品について:
 この春の大掃除から、清潔で自然にも優しいグリーンな生活を
 取り入れてみませんか? 著者サンドベックが祖母から学んだ
 昔ながらの知恵を使った掃除方法を紹介します。
時短かつ安全で環境にも優しい方法を日々の掃除習慣に取り入れましょう。工夫した住まいづくりでローメンテナンスでもきれいな家を保てます。不要なものの取捨選択、整理整頓を始め、危険な化学物質を減らした掃除方法、雨や雪の利用方法、害獣・害虫駆除、ペットのグルーミングや子供に安全な住宅環境づくりまで、健康的で安全な生活方法を幅広く取り扱っています。

著者:
エレン・サンドベックは作家兼グラフィック・アーティスト。カリフォルニアで夫とともにオーガニック造園業を始め、ミミズ堆肥事業を立ち上げた。現在は、ミネソタで夫と子供たち、犬や鶏と暮らしている。本書の他に『Eat More Dirt(2003)』『Green Barbarians(2009)』などを出版している。

 
 Team Clean
(2013)
 著:キャロル・ポール
 邦訳なし

 作品について:
 もしかして、あなたばかりが家事をしている? 
 床に落ちているものを片付けるのも、家族の服をそろえて
 あげるのも、あなたの役目? 家事の時短や楽しむコツを
 学んでも、結局あなたが全部やることになりませんか?
共働きで4人の子供がいる著者も、かつてはそんな悩みとストレスを抱えていました。でもある時、気が付いたのです。家族みんなで協力するほうが、週1回のハウスクリーニングを雇うよりお得だと。この本では、家族を一つのチームとして、みんなで協力して家事をする方法を推奨します。著者が紹介する簡単かつ効果抜群の方法で、週一回、家中を手分けして掃除しよう! 掃除を家族団欒の手段へと変えるのです。子供の年齢ごとに具体的な家事分担の例を挙げ、掃除後の「ご褒美」アイデアも充実しています。子供たちが実践的に学んだ家事スキルは、生涯役立つこと間違いなし。チームワークを通じて、家族の絆も深まります。

著者:
キャロル・ポールは、夫と4人の子供たちと、一番下の子供が4歳のころからチーム・クリーンを実践してきた。週に1時間、家族で協力しあいながら掃除する。ワシントンDC在住。


 How to Clean Your Room in 10 Easy Steps (2017)
 著:ジェニファー・ラルー・ハジェット
 絵:エドワード・コーレン
 邦題なし
 対象年齢:4~8歳

作品について:
自分の部屋をきれいにする10の方法を教えてあげる。ルールその一:まずはずっと待つこと。お母さんに大きな声で「ほらほら、部屋の掃除をしなさい! 今すぐ!」と叱られたら、掃除を始めたほうが良いわ。まずは引き出しの中身を全部出して、壊れたおもちゃや大きくなって遊ばなくなったおもちゃは、まとめて箱に入れよう。しぼんだ風船やずいぶん前に貰った誕生日カードを添えて、妹の部屋に放り込めば完璧! 本の整理をしていて中身が気になったら、ちょっと休憩。お母さんが来たら、「ほら、ちゃんと読書しているよ」って言ってごらん。大人の目指す掃除ではなく、子供の目線に合わせた掃除をユーモアたっぷりに描いている。誰でも身に覚えがあるような、小さな子供にも分かりやすい、シンプルで面白い掃除の絵本。実践すれば、とりあえずは片付いたように見える…かも? 

著者:
ジェニファー・ラルー・ハジェットは、ユーモアに富んだ作品を得意としている。『Thanks A LOT, Emily Post!』(2009)では、1922年にエミリー・ポストが出版したエチケット本を下地に、 子供たちに逆説的にマナーを教えている。ワシントンポストでブログを書いている。

エドワード・コーレンはニューヨーク・マガジンで活躍する漫画家でありイラストレーター。



柴田きえ美
カリフォルニア在住。2017年1月からバベル翻訳大学院生としてリーガル翻訳を勉強中。これまでに4冊の翻訳出版に参加。JTA 公認リーガル翻訳能力検定試験2級を取得し、フリーランスで翻訳をしながら課題にも取り組む。

 

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