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第十九回 CAP試験・練習問題と解説➀ ー Management

2019/06/07

世界で活躍するビジネス・パーソンのパスポート―
アメリカCAP(Certified Administrative Professional)試験


第十九回 CAP試験・練習問題と解説➀
–Management



       
               
                

      
河田 幸(カワタユキ):横浜商科大学商学部特任講師。CAP / CAP-OMホルダー


 みなさん、こんにちは。今回からは分野別の練習問題を扱っていきます。レッスンが続きましたので、
この辺で力試しをしてみましょう。尚、知識の増強に努めるインプットの段階で有効な取り組み方がありますのでご紹介致します。

 ➀問題文をよく読み、辞書や参考書、インターネットの検索等一切使わず、自力で解答する。
 ②一度解答し終わったら、なぜそれを正解として選んだかの理由を考えながら、見直しをする。
  その際、他の選択肢が正解でないと判断した理由も合わせて考える。
 ③解答と解説を参照する。間違えた箇所は更に自分で調べて理解を深める。

 特に②のプロセスは大切で、他の選択肢を確認することで、1問で4問分の知識をつけることができます。それでは早速まいりましょう。

<練習問題>

1. People from low-context cultures tend to rely on
    a. implicit nonverbal actions 
    b. written documents or contract
    c. educational background
    d. building relationships


2. Bobby got a position of a manager at East Real Estate recently and he needs to prioritize various
  tasks to achieve a goal. He should pay attention to
    a. motivation and delegating
    b. training and development
    c. control and feedback
    d. urgency and importance


3. Hana has decided to make her daily to-do list from next week. The most appropriate and convenient
 time to make the list would be
    a. every Monday morning for a week
    b. at the end of the day
    c. every midday
    d. every Friday just before leaving the office  

4. In the Management Grid developed by Robert R. Blake and Jane S. Mouton, the leadership style
 that shows high concern for people and low concern for production is known as
    a. Team Management
    b. Impoverished style
    c. Country club approach
    d. Authority-obedience


5. Hillary broke her leg by accident when she was on her way to her client’s office.
    Later she received medical fees due to
    a. Worker’s compensation
    b. Unemployment insurance
    c. Bona fide occupational qualifications
    d. Affirmative action


6. Lisa has two preschool children and she selects child-care benefits in lieu of a higher salary.
    To permit employees to select the combination of salary and benefits for fitting their needs is called
    a. the combination style 
    b. the cafeteria style
    c. the flexible style
    d. the buffet style


7. Frank joined a job training and he learned active listening, conflict resolution method and
    communication skills. The purpose of this training program would be
    a. technical skills
    b. professional certification
    c. interpersonal skills
    d. basic literacy skills


<練習問題の解答と解説>

1.正解はb
Edward T. Hall
によるコミュニケーション理論において、High-context cultureLow-context cultureの違いを理解しているかを問う出題。
High-context cultureは、nonverbal(口頭以外)communicationが重視され、しぐさや雰囲気で理解し合おうとし、対立を好まず、意思決定に時間がかかる文化、これに対し、Low-context cultureは、記述された内容のみが情報としての意味を持つと考える傾向があり、論争を好み、意思決定が早い文化である。つまり、日本はHigh-context culture、米国はLow-context cultureにそれぞれ属し、コミュニケーションを取るにあたり、こういった文化的背景の違いを理解することが有効とされる。

2.正解はd
  この問題は、
”Urgency/Importance Grid” を知っていると簡単に解ける。
    
Zone I:
Important and Urgent
Zone II :
Important, but Not Urgent
Zone III:
Urgent, but Not Important
Zone IV:
Not Urgent and Not Important



   


仕事を多く抱える管理職は、緊急度と重要度を常に意識しながら、処理する順番を考える必要がある。
どの選択肢も管理職が注意を払うべき点ではあるが、この設問では
”prioritize” をキーワードと捉えて解答すること。

選択肢
a”delegating” は権限移譲のことで、上記の表ではZone III に属する。ここでの ”Not Important”は、重要度が低いというよりは、「必ずしも自分でやる必要がない」という意味合いで、人材育成、仕事の幅を増やす、といった目的で部下に仕事を依頼する場合などが該当する。

3.正解はb
“daily” に注目すると、一日の終わりに、翌日にこなさなくてはならない事項をピックアップするのが最も効率的であると言える。adは、”weekly” ならば検討の余地はあるが、月曜の朝は余裕がないのではないだろうか。

4.正解はc
Management Grid は、リーダーシップの行動論の一つで、「業績に対する関心度」(横軸)「人間に対する関心度」(縦軸)という2軸からリーダーのタイプを9段階で示したもので、9・9型を理想とし、以下の区分がある。

1・1型: 生産にも人間にも無関心な放任型リーダー
(Impoverished style)
1・9型: 生産を犠牲にしても人間への関心が高い人情型リーダー
(Country club approach)
9・1型: 人間を犠牲にしても生産最大化への関心が高い権力型リーダー
(Authority-obedience)
9・9型: 生産にも人間にも最大の関心を示す理想型リーダー
(Team management) 
5・5型: 生産にも人間にもほどほどな関心を示す妥協型リーダー
(Organization management)
                                  (
“INVENIO Leadership Insight” Web Pageより)

この問題では、人への関心度が高く、生産には関心が低いことから、1・9型の
Country club approachであると判断できる。

5.正解はa
労災は
”While on the job” が条件であり、設問では、顧客訪問の途中という就業時間中に起こった怪我とであるため、適用が認められたと考えられる。

b は失業保険、cはマネジメントのレッスンで触れたように「真正職業資格」(正当な理由があれば、限定した条件の中から人材を選ぶのは差別ではないという考え方)、dは、「差別撤廃措置」のことで、”minority”(社会的少数者)を積極的に採用しようとする方針を指す。

6.正解はb
“Cafeteria style (plan)” とは、企業が独自に設定した福利厚生の選択肢から、自分に必要なメニューを選択できる福利厚生サービスのことで、企業が従業員に有効期限付きの「福利厚生ポイント」を毎年付与し、所有ポイント内で補助を受ける等の制度を指す。(BOWGLホームページより)アメリカでは、その多くが医療費関連のメニューであるとされている。

7.正解はc
教育訓練の目的を問う出題。
aは各種機器装置やシステムの利用に関するスキル向上を目的とし、 bは業務上必要とされる資格試験の合格を目指す。そして dは、読み書き計算を始め、Public Speakingに至る従業員の基本的技能を補う目的で行われるもの。この他に意思決定や管理能力を磨く、Problem-solving skillsなどもある。

 さて次回は
IT 分野から出題します。どうぞお楽しみに。




【プロフィール】
河田 幸(カワタ ユキ)
東京都出身。大学時代にESS(英語部)で国際政治経済問題を討論するうち、ビジネス界に興味を持つ。イギリス系銀行、コンピュータ・ベンダー企業、アメリカ系銀行に勤務。CAP受験対策講座ではITとマネジメント分野を担当。

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