【ブログ】翻訳テクノロジーあれこれ by 小室誠一
みんなの自動翻訳をMemsourceで使ってみる(1)
投稿日時:2017/08/03(木) 15:02
機械翻訳の使い方は色々ありますが、翻訳者が訳文作成の補助として使用するならCATツールに組み込むのが一般的です。翻訳業界もすでにその方向に進んでいます。
機械翻訳がニューロネットワークベースになって、従来の統計ベース機械翻訳の品質を上回るようになれば、「機械翻訳+後編集=翻訳」が本格的に実現することになります。
これまでは、機械翻訳の品質が悪いため、後編集するより最初から翻訳したほうが早いし品質も良くなると感じる翻訳者が大半たったため、「機械翻訳+後編集=翻訳」はほとんど普及しませんでした。
ニューロ機械翻訳は後編集する気になるような品質の訳文を提供してくれるでしょうか。
すでに、ニューロ機械翻訳の問題点が明らかになっています。そして、それらの問題点を克服しようと、すごい勢いで研究が推進されています。ここ、数年の内に、大いに改善されるのは間違いないでしょう。
みなさんも、今の内から、ニューロ機械翻訳に触れて、その進歩を観測していきましょう。
お金をかけずに、最先端の国産機械翻訳を体験するには、NICTが開発している「みんなの自動翻訳@TtexTra」を利用するのが最適です。
「みんなの自動翻訳@TtexTra」をクラウドベースのCATツール「Memsource」に組み込んで、後編集の練習をしてみましょう。
どちらも無料で利用できますが、アカウントの作成は必要です。早速登録しましょう。
みんなの自動翻訳@TtexTra
https://mt-auto-minhon-mlt.ucri.jgn-x.jp/
Memsource
https://cloud.memsource.com/
<機械翻訳エンジンの設定>
Memsourceのサイトにアクセスしてログインします。
画面の右上の方に、歯車のアイコンがあります。これをクリックすると「セットアップ」画面になります。
下の方にスクロールすると、「インテグレーション」のカテゴリの中に「機械翻訳エンジン」があるので、これをクリックします。

デフォルトでMicrosoft with Feedbackが設定されています。もちろん、このエンジンを使用することもできますが、ここは初志貫徹で、「みんなの自動翻訳@TtexTra」を追加します。
[作成]をクリックしましょう。

「機械翻訳エンジンを作成」画面が開きます。といっても、Memsourceで機械翻訳エンジンそのものを作成できるわけではありません。一瞬喜んだ人は気の毒ですが、あくまでもAPIを組み込むだけです。
それにしても、ずいぶん多くの機械翻訳を選択できますね。
ここは、ここは初志貫徹で、「NICT」(みんなの自動翻訳@TtexTra)を選択して[作成]をクリックします。

さて、設定項目は以下のようになります。

ここで、「みんなの自動翻訳@TtexTra」のサイトにアクセスしてログインします。
トップページの中ほどに「Web API」へのリンクがあるのでクリックします。

「Web API一覧」ページが表示されたら「自動翻訳リクエスト」の[一覧]をクリックします。

APIの一覧が表示されたら、「汎用NMT 【英語 - 日本語】」の[URL]ボタンをクリックします。お好みによって別のAPIを試しても結構ですが、ここでは説明の例としてこれを選んでいます。

APIの設定情報が表示されます。
必要なのは、「リクエストURL」「API key」「API secret」の値だけです。あとは、Memsourceに設定されています。

ここで、Memsourceの設定画面に戻って、必要な情報を入力します。
「種類」はすでに「NICT」になっています。
「名称」は任意です。ここでは、「みんなの自動翻訳NMT」としました。
「ユーザー名」はみんなの自動翻訳に登録したユーザー名を入力します。
「エンジン」はリクエストURLの最後の部分、「generalN_en_ja/」を入力。
「キー」は「API Key」の値をコピー&ペーストします。(手入力だとほとんど間違えます)。
「シークレット」は「API secret」の値をコピー&ペーストします。
「URL」は空欄で大丈夫です。
入力できたら[保存]をクリックします。

一覧に表示されて、ステータスが青くなれば成功です。ステータスが赤い場合はどこかが間違っていますのでやり直しです。

設定ができたら早速使ってみましょう。
使い方が分からない方は、次回の投稿を首を長くしてお待ちください。
機械翻訳がニューロネットワークベースになって、従来の統計ベース機械翻訳の品質を上回るようになれば、「機械翻訳+後編集=翻訳」が本格的に実現することになります。
これまでは、機械翻訳の品質が悪いため、後編集するより最初から翻訳したほうが早いし品質も良くなると感じる翻訳者が大半たったため、「機械翻訳+後編集=翻訳」はほとんど普及しませんでした。
ニューロ機械翻訳は後編集する気になるような品質の訳文を提供してくれるでしょうか。
すでに、ニューロ機械翻訳の問題点が明らかになっています。そして、それらの問題点を克服しようと、すごい勢いで研究が推進されています。ここ、数年の内に、大いに改善されるのは間違いないでしょう。
みなさんも、今の内から、ニューロ機械翻訳に触れて、その進歩を観測していきましょう。
お金をかけずに、最先端の国産機械翻訳を体験するには、NICTが開発している「みんなの自動翻訳@TtexTra」を利用するのが最適です。
「みんなの自動翻訳@TtexTra」をクラウドベースのCATツール「Memsource」に組み込んで、後編集の練習をしてみましょう。
どちらも無料で利用できますが、アカウントの作成は必要です。早速登録しましょう。
みんなの自動翻訳@TtexTra
https://mt-auto-minhon-mlt.ucri.jgn-x.jp/
Memsource
https://cloud.memsource.com/
<機械翻訳エンジンの設定>
Memsourceのサイトにアクセスしてログインします。
画面の右上の方に、歯車のアイコンがあります。これをクリックすると「セットアップ」画面になります。
下の方にスクロールすると、「インテグレーション」のカテゴリの中に「機械翻訳エンジン」があるので、これをクリックします。

デフォルトでMicrosoft with Feedbackが設定されています。もちろん、このエンジンを使用することもできますが、ここは初志貫徹で、「みんなの自動翻訳@TtexTra」を追加します。
[作成]をクリックしましょう。

「機械翻訳エンジンを作成」画面が開きます。といっても、Memsourceで機械翻訳エンジンそのものを作成できるわけではありません。一瞬喜んだ人は気の毒ですが、あくまでもAPIを組み込むだけです。
それにしても、ずいぶん多くの機械翻訳を選択できますね。
ここは、ここは初志貫徹で、「NICT」(みんなの自動翻訳@TtexTra)を選択して[作成]をクリックします。

さて、設定項目は以下のようになります。

ここで、「みんなの自動翻訳@TtexTra」のサイトにアクセスしてログインします。
トップページの中ほどに「Web API」へのリンクがあるのでクリックします。

「Web API一覧」ページが表示されたら「自動翻訳リクエスト」の[一覧]をクリックします。

APIの一覧が表示されたら、「汎用NMT 【英語 - 日本語】」の[URL]ボタンをクリックします。お好みによって別のAPIを試しても結構ですが、ここでは説明の例としてこれを選んでいます。

APIの設定情報が表示されます。
必要なのは、「リクエストURL」「API key」「API secret」の値だけです。あとは、Memsourceに設定されています。

ここで、Memsourceの設定画面に戻って、必要な情報を入力します。
「種類」はすでに「NICT」になっています。
「名称」は任意です。ここでは、「みんなの自動翻訳NMT」としました。
「ユーザー名」はみんなの自動翻訳に登録したユーザー名を入力します。
「エンジン」はリクエストURLの最後の部分、「generalN_en_ja/」を入力。
「キー」は「API Key」の値をコピー&ペーストします。(手入力だとほとんど間違えます)。
「シークレット」は「API secret」の値をコピー&ペーストします。
「URL」は空欄で大丈夫です。
入力できたら[保存]をクリックします。

一覧に表示されて、ステータスが青くなれば成功です。ステータスが赤い場合はどこかが間違っていますのでやり直しです。

設定ができたら早速使ってみましょう。
使い方が分からない方は、次回の投稿を首を長くしてお待ちください。
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プロフィール
小室誠一
1990年から機械翻訳のユーザーとして活用法の研究を行う。
バベル翻訳大学院で、「翻訳者のためのテキスト処理」「翻訳支援ツール徹底活用」など、ITスキルに関する講座を担当。
1990年から機械翻訳のユーザーとして活用法の研究を行う。
バベル翻訳大学院で、「翻訳者のためのテキスト処理」「翻訳支援ツール徹底活用」など、ITスキルに関する講座を担当。
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