【ブログ】翻訳テクノロジーあれこれ by 小室誠一
みんなの自動翻訳をMemsourceで使ってみる(2)
投稿日時:2017/08/24(木) 17:42
「みんなの自動翻訳@TtexTra」を「Memsource」に組み込んだら早速試してみましょう。(組み込み方は「みんなの自動翻訳をMemsourceで使ってみる(1)」で説明しました)。
<プロジェクトを作成する>
Memsourceでの作業の第一歩は、プロジェクトを作成することです。
プロジェクトの名称を決め、原文言語、訳文言語を指定します。
プロジェクトなので「納期」、「ステータス」、「購入番号」などの設定項目がありますが、特に入力する必要はありません。「ステータス」は「新規作成」で結構です。

さて、その下の「設定」にリスト表示されている項目は初期値が設定されていますので、必要に応じて変更すれば良いでしょう。
今回は、みんなの自動翻訳を試すのが目的なので、少なくとも「機械翻訳」の「プロジェクトMT」で前回設定した「みんなの自動翻訳NMT」を選択する必要があります。
「作成」をクリックしてプロジェクトを作成します。

「MT翻訳テスト」プロジェクトの画面に変わります。

ここでは、「翻訳メモリ」と「用語ベース」を選択しますが、既存のものがなければ「新規作成」します。
作成は簡単です。「新規作成」ボタンをクリックして「翻訳メモリ新規作成」画面を開いたら、名称を入力して、原文言語と訳文言語を指定し、「作成」ボタンをクリックするだけです。

用語ベースも同様に新規作成」ボタンをクリックして、「用語ベースの新規作成」画面が開いたら、言語を指定して、「作成」ボタンをクリックします。

これで大枠の設定ができたので、「Jobs」を「新規作成」します。
<原文を追加する>
「新規ジョブ」画面が開いたら、ここで原文を追加します。これがジョブの作成となります。
原文の「ファイル選択」を行い、訳文言語を確認し「作成」ボタンをクリックします。
ちなみに、「翻訳者に通達」はワークフロー機能なので、チェックを入れません。

参考までに、「ファイルインポートの設定」を見ておきましょう。
ここでは対応するファイルをどのようにインポートするかを設定できます。
例えば、Wordのコメントをインポートしたり、PowerPointのノートをインポートしたりして翻訳できます。

<対訳エディタを使う>
ダッシュボードの「Jobs」に設定したファイル名が表示されたらジョブの新規作成は成功です。早速、ファイル名をクリックして開いてみましょう。

対訳エディタが開きます。右のウインドウにMTの訳文が表示されるので、ダブルクリックすると、「Target ja-jp」のセルにMTの訳文が挿入されます。

「MT評価のジレンマ」と修正して「Ctrl+Enter」で確定します。確定すると、ステータスにチェックが入り、即座に翻訳メモリに保存されます。
右側のウインドウには修正して保存した翻訳メモリの訳文とMTの訳文が表示されます。

最後まで、MTの訳文を挿入してみました。
画面の下部にはプレビューが表示されます。カーソルのあるセグメントと同期しているので対応関係が分かりやすいですね。
題名以外手を入れていませんが、みんなの自動翻訳の品質はいかがでしょうか。

みなさんも色々な文章で試してみてください。
「ちょっと修正してみようかな」と思われるレベルの訳文なら十分に利用できるということです。これまでは、正直言って「修正する気にならない」という意見が多かったようですが。
<プロジェクトを作成する>
Memsourceでの作業の第一歩は、プロジェクトを作成することです。
プロジェクトの名称を決め、原文言語、訳文言語を指定します。
プロジェクトなので「納期」、「ステータス」、「購入番号」などの設定項目がありますが、特に入力する必要はありません。「ステータス」は「新規作成」で結構です。

さて、その下の「設定」にリスト表示されている項目は初期値が設定されていますので、必要に応じて変更すれば良いでしょう。
今回は、みんなの自動翻訳を試すのが目的なので、少なくとも「機械翻訳」の「プロジェクトMT」で前回設定した「みんなの自動翻訳NMT」を選択する必要があります。
「作成」をクリックしてプロジェクトを作成します。

「MT翻訳テスト」プロジェクトの画面に変わります。

ここでは、「翻訳メモリ」と「用語ベース」を選択しますが、既存のものがなければ「新規作成」します。
作成は簡単です。「新規作成」ボタンをクリックして「翻訳メモリ新規作成」画面を開いたら、名称を入力して、原文言語と訳文言語を指定し、「作成」ボタンをクリックするだけです。

用語ベースも同様に新規作成」ボタンをクリックして、「用語ベースの新規作成」画面が開いたら、言語を指定して、「作成」ボタンをクリックします。

これで大枠の設定ができたので、「Jobs」を「新規作成」します。
<原文を追加する>
「新規ジョブ」画面が開いたら、ここで原文を追加します。これがジョブの作成となります。
原文の「ファイル選択」を行い、訳文言語を確認し「作成」ボタンをクリックします。
ちなみに、「翻訳者に通達」はワークフロー機能なので、チェックを入れません。

参考までに、「ファイルインポートの設定」を見ておきましょう。
ここでは対応するファイルをどのようにインポートするかを設定できます。
例えば、Wordのコメントをインポートしたり、PowerPointのノートをインポートしたりして翻訳できます。

<対訳エディタを使う>
ダッシュボードの「Jobs」に設定したファイル名が表示されたらジョブの新規作成は成功です。早速、ファイル名をクリックして開いてみましょう。

対訳エディタが開きます。右のウインドウにMTの訳文が表示されるので、ダブルクリックすると、「Target ja-jp」のセルにMTの訳文が挿入されます。

「MT評価のジレンマ」と修正して「Ctrl+Enter」で確定します。確定すると、ステータスにチェックが入り、即座に翻訳メモリに保存されます。
右側のウインドウには修正して保存した翻訳メモリの訳文とMTの訳文が表示されます。

最後まで、MTの訳文を挿入してみました。
画面の下部にはプレビューが表示されます。カーソルのあるセグメントと同期しているので対応関係が分かりやすいですね。
題名以外手を入れていませんが、みんなの自動翻訳の品質はいかがでしょうか。

みなさんも色々な文章で試してみてください。
「ちょっと修正してみようかな」と思われるレベルの訳文なら十分に利用できるということです。これまでは、正直言って「修正する気にならない」という意見が多かったようですが。
コメント
プロフィール
小室誠一
1990年から機械翻訳のユーザーとして活用法の研究を行う。
バベル翻訳大学院で、翻訳者のためのテキスト処理など、ITスキルに関する講座を担当。
また、フリーの翻訳者として毎日CATツールを使うのが嬉しくてたまらない。
ブルーグラス、バードウオッチング、俳句をこよなく愛しているが、最近は孫と遊ぶのに夢中。
1990年から機械翻訳のユーザーとして活用法の研究を行う。
バベル翻訳大学院で、翻訳者のためのテキスト処理など、ITスキルに関する講座を担当。
また、フリーの翻訳者として毎日CATツールを使うのが嬉しくてたまらない。
ブルーグラス、バードウオッチング、俳句をこよなく愛しているが、最近は孫と遊ぶのに夢中。
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