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<新>翻訳に役立つソフトウェア活用法

第8回 翻訳ユーティリティの定番「Okapi Rainbow」

投稿日時:2013/09/10(火) 14:30


 
第8回 翻訳ユーティリティの定番「Okapi Rainbow」
 
小室 誠一  翻訳システムテクノロジスト
(バベル翻訳大学院eトランステクノロジー研究所)
 
   
 
翻訳支援ツールを使って翻訳する場合、翻訳の前後にファイル形式を変換したり、翻訳パッケージを作成したり、といった周辺作業を効率化するツールが必要になります。これらの作業をまとめてできるようにしたのがOkapi Frameworkで、そのなかでもユーティリティを実行するためのGUIアプリケーションが、今回紹介するRainbowです。
 
Okapi Framework はオープンソースのプロジェクトで、アプリケーションは無料で利用できます。
 
Rainbowの主な機能には次のようなものがあります。
 
Text extraction (to XLIFF, OmegaT projects, RTF, etc.) and merging
元のファイルからテキストを抽出したりマージしたりします。XLIFF、OmegaT、RTFの形式に変換して、それぞれの形式を扱える翻訳支援ツールですぐに利用できるようにしてくれます。
pre-translation
翻訳メモリを適用してマッチしたものを訳文として出力します。
encoding conversion
シフトJISからUTF-8といったように、文字エンコードを変換します。
terms extraction
用語抽出です。翻訳前に用語を抽出して用語集を作成したりするときに使います。
file format conversions
ファイルのフォーマットを変更します。例えば、カンマ区切りの対訳とか、XML形式とか、XLIFF形式とか。
quality verification
品質チェック機能です。訳漏れやタグの欠落などをチェックできます。
translation comparison
訳文の比較です。レビューのフィードバックなどに利用できます。
 
その他、まだまだいろいろな機能があります。
 
Okapiは以下のページからダウンロードできます。
 
 
■Okapiのインストールと簡単な使い方
 
ダウンロードしたOkapiのアプリケーションはZIP圧縮ファイルになっています。
この圧縮ファイルを解凍するだけで使用できます。
 
フォルダを開いてrainbow.exeをダブルクリックして起動してみましょう(図1)。
 
(図1) 
 
起動したら、試しに用語の抽出をしてみます。
「Input List 1」の画面の上で右クリックし、メニューが表示されたら「Add documents...」をクリックして処理するファイルを追加してください(図2)。
 
(図2) 
 
ファイルを追加したら、メニューバーの「Utilities」→「Term Extraction...」をクリックします(図3)。
 
(図3) 
 
Term Extractionの設定画面が開きます(図4)。
デフォルトでは、1語~3語で、出現頻度が2回以上の語句を抽出するようになっています。
ファイルの出力場所は追加したファイルと同じディレクトリになります。
 
ここでは、「Open the result file after completion」にチェックを入れて、あとはデフォルトのまま「Execute」をクリックして実行します。
 
(図4) 
 
処理が終わると抽出結果のファイルが開きます(図5)。
 
(図5) 
 
■Rainbowのいろいろな機能
 
Rainbowには機能がたくさんありすぎて、詳細に紹介することができないので、主な機能の設定画で、どのようなことができるか見ていきましょう。
 
「Translation Kit Creation」(図6)
いろいろな翻訳支援ツールに対応した翻訳用のパッケージを作成できます。
マルチステップ翻訳処理で使用しているOmegaTのパッケージもこの機能で作成できます。 
 
(図6) 
 
「Quality Check」(図7)
品質チェックの設定メニューです。基本的な項目はもれなく入っているようです。
 
(図7) 
 
「Compare Translations」(図8)
訳文の比較機能です。結果をHTMLに出力できます。
 
(図8) 
 
使い方がちょっと分かりにくいのですが、これだけの機能が無料で利用できるのはありがたいことです。じっくりと使い込んでみたいソフトです。
 
 

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プロフィール

小室誠一
1990年から機械翻訳のユーザーとして活用法の研究を行う。
バベル翻訳大学院で、翻訳者のためのテキスト処理など、ITスキルに関する講座を担当。
また、フリーの翻訳者として毎日CATツールを使うのが嬉しくてたまらない。
ブルーグラス、バードウオッチング、俳句をこよなく愛しているが、最近は孫と遊ぶのに夢中。

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