<新>翻訳に役立つソフトウェア活用法
第4回 Chromeブラウザで動く翻訳支援ツール「Isometry」
投稿日時:2013/07/10(水) 14:00

第4回 Chromeブラウザで動く翻訳支援ツール「Isometry」

翻訳作業に必要な機能を一まとめにした翻訳支援ツールは数多くありますが、今回はGoogle Chromeブラウザのアドインとして軽快に動くIsometry (アイソメトリー)を紹介します。
Isometryの特徴は、翻訳メモリの部分一致検索を重視していること、セグメンテーションがセンテンス単位ではなく、段落(改行)単位であること、Chromeで動くクラウド型であることなど、従来の翻訳支援ツールとは一味違っています。
また、翻訳文書が20個、ツール(翻訳メモリ、用語集など)が5個までは無料で利用できます。月額980円で翻訳文書が2000個、ツールが100個まで使用できるようになります。
■Isometryをインストールする
Isometry はChromeのアドオンソフトです。
通常のソフトとインストール方法が違いますので、ちょっと詳しく見て行きましょう。
その前に、Chromeはインストールされているでしょうか?
なければ直ちにインストールしましょう。
http://www.google.co.jp/intl/ja/chrome/browser/
それではIsometry のWEBページにアクセスしましょう。
http://www.isometry-trans.com/ja/
Isometry のWEBページが開いたら「Chrome ウェブストアへ」をクリックします(図1)。
(図1)
Chrome ウェブストアのIsometry3のページが開くので、「CHROMEに追加」をクリックします(図2)。
(図2)
「新しいアプリの確認」画面が開いたら「追加」ボタンをクリックします(図3)。
(図3)
Chromeの画面にIsometry3のアイコンが追加されたら完了です(図4)。
(図4)
このアイコンをクリックするとログインを求められますので「Googleアカウントでログイン」をクリックして先に進みます(図5)。
(図5)
Googleアカウントへのアクセス権限のリクエスト画面が開いたら、使用するアカウントを選択して「許可する」ボタンをクリックします(図6)。
(図6)
インストール完了です。
ちょっと面倒くさそうですが、メッセージに従って進めていけばすぐに終わります。
■Isometryを使ってみる
さっそく使ってみましょう。
サンプルが用意されているので、「新規翻訳」の下にある「サンプルをインポートする」をクリックしてみます(図7)。
(図7)
日本語 >> 英語のサンプルをインポートします(図8)。
(図8)
これがサンプル文書を開いたワークベンチの画面です(図9)。
(図9)
ここでは左右対訳になっていますが、上下対訳に変更することもできます。
訳文側のセルをクリックすると訳文が入力できます。
「Tab」キーで次の段落に移動します。
コメントを入力したり、原文を訳文にコピーしたり、用例集の100%一致文を挿入したり、Google翻訳の訳文を挿入したりできます。
また、用例集とのマッチ率を計算する「統計情報」機能も当然付いています。
操作自体は、おもな翻訳支援ツールと同様なので、すぐに使いこなせるようになるでしょう。
■対応するファイル形式
読み込める原文ファイルは、テキスト形式、HTML、マイクロソフトWord 2007と2010、Excel 2007と2010です。
このような翻訳支援ソフトでマイクロソフトWord 2007以降のファイルを扱う際に問題になるのが、マークアップの処理です。とにかく異常なほどにタグがついてしまい、翻訳する気力が失せてしまった経験のある方も多いでしょう。
Isometryでは、デフォルトで「シンプルなマークアップ」がされるようになっています。これは段落の最初のフォントがマークアップされ、途中のフォントは無視されます。オリジナルと異なってしまうものの、作業しやすくなります。
用例集、用語集、辞書を一まとめにしたのが「ツール」です。
「ツールを作成」画面から作成できます(図10)
読み込めるファイル形式は、タブ区切りテキストとTMXです。TMXは翻訳メモリの互換形式なので、他の翻訳支援ツールで作成した翻訳メモリもそのまま利用できます。
PDIC(Personal Dictionary)のXMLファイルも使用できます。
(図10)
この他、WEBアプリケーションなので、どこからでもIsometryにログインすれば、同じ作業環境で翻訳できます。また、友人を招待して文書を共有できるので、共訳作業もスムーズに行えます。
Isometryの特徴は、翻訳メモリの部分一致検索を重視していること、セグメンテーションがセンテンス単位ではなく、段落(改行)単位であること、Chromeで動くクラウド型であることなど、従来の翻訳支援ツールとは一味違っています。
また、翻訳文書が20個、ツール(翻訳メモリ、用語集など)が5個までは無料で利用できます。月額980円で翻訳文書が2000個、ツールが100個まで使用できるようになります。
Isometry はChromeのアドオンソフトです。
通常のソフトとインストール方法が違いますので、ちょっと詳しく見て行きましょう。
その前に、Chromeはインストールされているでしょうか?
なければ直ちにインストールしましょう。
http://www.google.co.jp/intl/ja/chrome/browser/
それではIsometry のWEBページにアクセスしましょう。
http://www.isometry-trans.com/ja/
Isometry のWEBページが開いたら「Chrome ウェブストアへ」をクリックします(図1)。
(図1)

Chrome ウェブストアのIsometry3のページが開くので、「CHROMEに追加」をクリックします(図2)。
(図2)

「新しいアプリの確認」画面が開いたら「追加」ボタンをクリックします(図3)。
(図3)

Chromeの画面にIsometry3のアイコンが追加されたら完了です(図4)。
(図4)

このアイコンをクリックするとログインを求められますので「Googleアカウントでログイン」をクリックして先に進みます(図5)。
(図5)

Googleアカウントへのアクセス権限のリクエスト画面が開いたら、使用するアカウントを選択して「許可する」ボタンをクリックします(図6)。
(図6)

インストール完了です。
ちょっと面倒くさそうですが、メッセージに従って進めていけばすぐに終わります。
■Isometryを使ってみる
さっそく使ってみましょう。
サンプルが用意されているので、「新規翻訳」の下にある「サンプルをインポートする」をクリックしてみます(図7)。
(図7)

日本語 >> 英語のサンプルをインポートします(図8)。
(図8)

これがサンプル文書を開いたワークベンチの画面です(図9)。
(図9)

ここでは左右対訳になっていますが、上下対訳に変更することもできます。
訳文側のセルをクリックすると訳文が入力できます。
「Tab」キーで次の段落に移動します。
コメントを入力したり、原文を訳文にコピーしたり、用例集の100%一致文を挿入したり、Google翻訳の訳文を挿入したりできます。
また、用例集とのマッチ率を計算する「統計情報」機能も当然付いています。
操作自体は、おもな翻訳支援ツールと同様なので、すぐに使いこなせるようになるでしょう。
■対応するファイル形式
読み込める原文ファイルは、テキスト形式、HTML、マイクロソフトWord 2007と2010、Excel 2007と2010です。
このような翻訳支援ソフトでマイクロソフトWord 2007以降のファイルを扱う際に問題になるのが、マークアップの処理です。とにかく異常なほどにタグがついてしまい、翻訳する気力が失せてしまった経験のある方も多いでしょう。
Isometryでは、デフォルトで「シンプルなマークアップ」がされるようになっています。これは段落の最初のフォントがマークアップされ、途中のフォントは無視されます。オリジナルと異なってしまうものの、作業しやすくなります。
用例集、用語集、辞書を一まとめにしたのが「ツール」です。
「ツールを作成」画面から作成できます(図10)
読み込めるファイル形式は、タブ区切りテキストとTMXです。TMXは翻訳メモリの互換形式なので、他の翻訳支援ツールで作成した翻訳メモリもそのまま利用できます。
PDIC(Personal Dictionary)のXMLファイルも使用できます。
(図10)

この他、WEBアプリケーションなので、どこからでもIsometryにログインすれば、同じ作業環境で翻訳できます。また、友人を招待して文書を共有できるので、共訳作業もスムーズに行えます。
コメント
プロフィール
小室誠一
1990年から機械翻訳のユーザーとして活用法の研究を行う。
バベル翻訳大学院で、「翻訳者のためのテキスト処理」「翻訳支援ツール徹底活用」など、ITスキルに関する講座を担当。
1990年から機械翻訳のユーザーとして活用法の研究を行う。
バベル翻訳大学院で、「翻訳者のためのテキスト処理」「翻訳支援ツール徹底活用」など、ITスキルに関する講座を担当。
編集部宛投稿メール
最新記事
- 第15回 総合的翻訳支援ソフト「PC-Transer 翻訳スタジオ V21」 (2013/12/25)
- 第14回 テキスト解析ソフト「Analyze Assist」 (2013/12/10)
- 第13回 テキストファイル比較ソフト「WinMerge」 (2013/11/25)
- 第12回 クリップボード監視ソフトなら「クリップアウト2000」 (2013/11/10)
- 第11回 便利なユーティリティソフト「PathText」と「WinShot」 (2013/10/25)
- 第10回 バイナリ文書対応のGrep検索が便利な「VxEditor」 (2013/10/10)
- 第9回 翻訳作業に便利なテキストエディタ「Apsaly」 (2013/09/25)
- 第8回 翻訳ユーティリティの定番「Okapi Rainbow」 (2013/09/10)
- 第7回 校正・推敲支援ツール「Tomarigi」 (2013/08/25)
- 第6回 翻訳者のためのHTMLエディタ 「TagAssist」 (2013/08/10)
- 第5回 まだまだ使える「Wordfast Classic」 (2013/07/25)
- 第4回 Chromeブラウザで動く翻訳支援ツール「Isometry」 (2013/07/10)
- 第3回 HTML編集用テキストエディタ「Crescent Eve」 (2013/06/25)
- 第2回 高機能な用語集検索ソフト「Xbench」 (2013/06/10)
- 第1回 簡単にTMXが作成できる「Align Assist」 (2013/05/25)
ブログ一覧
- 【ブログ】翻訳テクノロジーあれこれ by 小室誠一
- <新>翻訳に役立つソフトウェア活用法
翻訳ソフトや翻訳メモリソフトに限らず、翻訳業務の効率化に役立つソフトウェアを取り上げて、その活用法を紹介します。 - ■翻訳に役立つソフトウェア活用法
ブログ 7日間のアクセスランキング
- 1:第3回 フリーの翻訳メモリソフト「OmegaT」(55pv)
- 2:第9回 手軽に使える対訳ファイル作成ツール「AutoAlign」(48pv)
- 3:翻訳精度スコアBLEUを簡単に計算できるツール「シンプルMTスコア」(42pv)
- 4:第4回 英文ライティングに役立つコンコーダンサー「AntConc」(35pv)
- 5:第10回 便利なワードカウントソフト「Count Anything」(32pv)
- 6:第13回 テキストファイル比較ソフト「WinMerge」(30pv)
- 7:第1回 簡単にTMXが作成できる「Align Assist」(29pv)
- 8:みんなの自動翻訳をMemsourceで使ってみる(1)(27pv)
- 9:第2回 高機能な用語集検索ソフト「Xbench」(20pv)
- 10:みんなの自動翻訳をMemsourceで使ってみる(2)(16pv)
- 11:第1回 「EKWords - 高速キーワード抽出・集計」(15pv)
- 12:DeepL翻訳が日本語対応になった ― 翻訳英文法もびっくり(15pv)
- 13:第11回 辞書ソフトの定番「Personal Dictionary」(14pv)
- 14:第7回 校正・推敲支援ツール「Tomarigi」(12pv)
- 15:第2回 優れた用語管理ツール「xTerminology」(11pv)
- 16:第10回 バイナリ文書対応のGrep検索が便利な「VxEditor」(11pv)
- 17:機械翻訳支援ツール「GreenT」試用レポート(その2)(8pv)
- 18:第12回 クリップボード監視ソフトなら「クリップアウト2000」(7pv)
- 19:DeepLの訳文が読みやすい理由(7pv)
- 20:翻訳者の作業内容が変化している?(6pv)