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第177号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

多文化共生社会の多言語翻訳

米国翻訳専門職大学院(USA)副学長 堀田都茂樹

  バベルは今、Multilingual Vendor Serviceを本格的に立ち上げる準備をしています。


 MLVというとこれまでの常識ではローカリゼーションの世界で発生する欧米を起点とする翻訳サービス形態でした。例えば、米国企業が開発したソフトを英語圏以外に販売するために多言語化する、その中に例えばJapanizationも含まれるわけです。いわば、グローバルビジネスの戦略として多言語化が必要とされてきたわけです。


 しかし、バベルグループで立ち上げるMultilingual Vendor Serviceはやや方向を異にしていて、多文化共生社会における文化共有化の方向、すなわち、世界の様々な言語から日本語へ翻訳するプロセス、あるいはその逆方向。それも文化的、いわゆる翻訳出版に属するような部分にも力を入れていきたいと考えています。


 世界中の多様な土着語の文化情報を日本語にしていく、そこから自己の価値観の相対化も生まれ、多様な文化を楽しむ、多様な文化から学ぶという余裕も生まれてくるように思います。


 また、日本の文化を多様な文化圏に発信して、相互の理解を深め、その関係を享受する。


 地球はGlobal Knowledge ( Wisdom) Gardenと考えると、翻訳されるべく待つ多様な知的資産が世界各地に埋もれていると思います。


 幸い、バベルの大学院生は修了生も含めると世界30か国余りの国々に住んでいます。それでも世界200の国、6,000以上の民族、6,500以上の言語と文化が存在するわけで、道はまだ端緒にすぎないと言えるでしょう。


 私が20年ほど前にオーストラリアの書店で見かけた子供向けの聖書にバベルの塔の神話の驚くべき解釈を見つけたことを思い出します。神様は天を突くようなバベルの塔を建てようとした人類に怒ってお互いのことばを通じないようにして塔の建設をやめさせた。これが旧約聖書の一般的解釈です。


 しかし、その聖書にはこう書いてあったのです。神は怒って塔の建設を阻止したのではなく、その本意は、この地の文化、文明の素晴らしさに満足せずに、世界に散ってその文化、文明を世界各地広めなさいとして様々な言語を授けたという解釈でした。


 とすると、我々のMultilingual Vendor Serviceの試みは限りなく拡散していく試みではなく、人類はもともと一つであったことを思い出す回帰、集約の過程なのかもしれません。

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第175号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

教育の国際通用性に想う

米国翻訳専門職大学院(USA)副学長 堀田都茂樹

  去る、519日、東京のビックサイトで行われた教育ITソリューションEXPOで文部大臣補佐官、鈴木寛氏の「高大接続でどう変わる?-AI時代への教育改革」の講演を拝聴しました。しかし、時間の関係があってのことなのか、気になる課題は聴けませんでした。


 小中学校の学習指導要領の大幅改訂、大学入試改革を2020年までに実施とのこと。

その背景には、PISAショック、英国教育専門誌による大学世界ランキングにおける日本の主要大学の下落が見え隠れします。


 OECDが2000年から3年に一度実施しているPISA(Program for International Student Assessment)では、世界の15歳の男女を対象に、数学的リテラシー、科学的リテラシー、読解力、2015年からはこれに加え、協同
問題解決能力、異文化対応能力( Global Competence )を測ると言います。鈴木氏によりますと、10位少し手前に推移していた順位が、2015年は数学的リテラシーと科学的リテラシーが世界トップ、読解力が同率3位とのこと。


 また、英国教育専門誌、「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」による世界大学ランキングでは、2年前、世界レベルで20位だった東京大学が39位、京都大学は91位へ下落、他の大学の順位は推して知るべし、の状況の様です。


 それも2013年に政府は、日本再興戦略―Japan is back. で今後10年間で世界大学ランキングトップ100に10校以上を入れる、と宣言したにも関わらず、です。


 ちなみに、このランクングは教育、研究、引用された論文数、国際性、産業界からの収入の5分野の評価を点数化し、合計点で順位付けされるそうです。日本はそのうちの国際性、論文の引用率が大きく足を引っ張っているとのことです。


 しかし、論文はどんどん英訳をすべき!!だし、英語の授業を増やすことを金科玉条のように言っているようですが、それによって世界レベルの研究成果があがるとは逆に思えない。科学技術における日本のノーベル賞が米国に次いで2位であることにも表れています。


 しかし、こうした情報に注意をそらされると肝心の本質的なことが見えてきません。

この講演での結びは、22世紀に向けて、AIにとって替わられない創造性、未来を創る、歴史を創る若者を育てる必要性が説かれていました。


 また、そのためには、アクティブラーニング、すなわちProblem-based learning, Project-based learning、能動的に課題を探求し他者と協働して解決に取り組むことが必要であるとのことでした。言い換えるとKnowledge, Skillに加えAttitude& Valueへのシフトが必要との結びでした。


 しかし、私としては、ここで期待して聞きたかったのは英語の必要性は当然のこととして、国際教養大学が示した大学の学部レベルでのリベラルアーツの重要性、先端教育機関といわれる米国の大学における充実したリベラルアートへの取り組みに対する文科省の見解でした。つい最近まで、日本の新聞をにぎわしていたのが大学における一般教養科目の廃止の話でしたのでなおさらです。


 バベルの翻訳専門職大学院へは、学部レベルで十分な教養を積んで入学してもらいたい、‘翻訳こそ大学院レベルの教育’と考えているだけに、この辺が気になるところです。


 米国の教育制度はまさに、リベラルアーツカレッジに代表されるように学部
レベルでは幅広い教養を学び、大学院で専門教育、MBA,ロースクール、メディカルスクールへと接続していくことはご存知でしょう。


 最後に、この多文化共生、異文化対応の時代に、今一つ私なりに気になり講演の中で言及することを期待したのは、大学の教養教育における日本人として日本の思想、文化、芸術を世界にプレゼンテーションする力の重要性です。


 ご承知のように、翻訳においても圧倒的に欠けるのは、日本語のコンテンツの
外国語翻訳、とりわけ英語化です。

江戸時代の国際通用性は決して中国語を話せるということではなく、漢詩漢文、四書五経という漢学で担保され、明治時代の国際通用性は翻訳、翻案された洋学で担保されていたとすれば、これからの国際通用性は日本を世界にプレゼンできる開かれた日本学にあるように思います。

第174号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association


国家戦略としての‘翻訳’

米国翻訳専門職大学院(USA)副学長 堀田都茂樹

 日本は明治の近代化で翻訳を通して知的な観念を土着化し、だれでも世界の先端知識に触れられる環境を創ってきました。ひとつ間違えれば、国の独立さえ危ぶまれた明治の日本は当時の英語公用語化論を退け、翻訳を通じて日本語による近代化を成し遂げました。
 

 明治維新以降、先人、福澤諭吉、西周、森有礼,中江兆民等々が、西欧文化、技術、制度、法律等、日本にない抽象概念を数々の翻訳語を創って受け入れてきました。 Societyが社会、  justiceが正義、truthが心理、reasonが理性、その他、良心、主観、体制、構造、弁証法、疎外、実存、危機、等々。
 

 こうした先人の努力をよそに今こんなことが起こっていることをご存知でしたでしょうか。それは政府部内で検討された英語特区という公の場では日本語で会話はご法度という制度です。こんな制度がまかり通っていいのでしょうか。
 

 英語至上主義、日本でも喧しく企業内の英語公用語化の話題がマスコミを賑わせていますが、これこそグローバリスト、国際金融資本家の思う壺。日本が二流国に転落するのが目に見えています。
 

 この辺の事情を歯切れのよい文章で書かれた施光恒(せ てるひさ)氏の「英語化は愚民化―日本の国力が地に落ちる」(2015年7月刊、集英社新書)は説得力のある素晴らしい本でした。
 

 この本にもあるように、英語による支配の序列構造の中で、第二階層、すなわち、英語を第二公用語として使う、インド、マレーシア、ケニアなどの旧イギリス植民地諸国、フィリピン、プエルトリコなどの米国占領下にあった諸国のことです。かれらはある意味、英語公用語を採用して、二流国を甘んじて受け入れた国と言えるでしょう。
 

 最近では日本の東大がアジア地域での大学ランキングが昨年までの第一位から七位に転落とマスコミでは自虐的論調が聴かれますが、その主たる理由は、授業が英語で行われている割合が少ない、執筆される英語論文の割合が少ないなどが問題にされているように思います。しかし、考えてみてください。英語圏以外で先進の学問を日本語、自国言語で学べる国は日本以外ではあるでしょうか。おまけに、世界中の古典が読める稀有な国日本、これを皆さんはどこまで自覚しているでしょうか。
 

 一方、あの理想国家といわれるシンガポールの現況は、常に複数の言語を学ばなければならないことから始まり、エリート主義による経済格差の拡大、国民の連帯意識の欠如。そして、独自の文化、芸術が生まれない文化的貧困を皆さんはご存知でしたでしょうか。これこそ、英語化路線の一方のひずみと言えると思います。
 

 日本は、翻訳を盾に、日本語が国語である位置を堅持して、決して日本語を現地語の位置に貶めませんでした。

これは以下の日本語と日本文化の歴史とこれに裏打ちされた利点を考えれば至極当然のことに思えます。


・6,7世紀ころから中国文明を消化、吸収するに中国文化を和漢折衷で 受け入れ、真名、仮名、文化を作り上げできた。

 

・50万語という世界一豊かな語彙をもつ日本語。英語は外来語の多くを含んでの50万語、ドイツ語35万語、仏語10万語。まさに、言霊の幸はふ国日本。


・古事記、日本書紀、万葉集など、1,000年前文献でもさほど苦労なく読める日本語。

一方、英米では1,000年まえの文献は古代ギリシア語、ヘブライ語が読めなければ一般の人は読めない。


・世界200の国、6,000以上の民族、6,500以上の言語の内、50音の母音を
中心に整然と組み立てられ、・平仮名、片仮名、アルファベット、漢数字、ローマ数字等多様な表現形式を持つ言語、日本語。


・脳科学者角田忠信が指摘しているように、西欧人は子音を左脳、母音を機械音、雑音と同じ右脳で処理、また、小鳥のさえずり、小川のせせらぎ、風の音をノイズとして右脳で受けている。対して、子音、母音、さらには小鳥のさえずり、小川のせせらぎ、風の音までも言語脳の左脳で受け止める日本人。そこから導かれるのか万物に神を読む日本人。


・ユーラシア大陸の東端で、儒、仏、道、禅、神道文化を発酵させ、鋭い感性と深い精神性を育んできた日本文化。

・「日本語の科学が世界を変える」の著者、松尾義之が指摘しているように、ノーベル賞クラスの科学の発明は実は日本語のおかげ。自然科学の分野ではこれまで約20の賞を受賞。アジア圏では他を圧倒。

ここで、一見無関係に思われる、最近の世界情勢を見てみましょう。
 

 Brexit(Britain+Exit), 英国の国民投票によるEU離脱の衝撃は、日本、そして世界の経済、政治に大きな影響を与えつつあることはご承知かと思います。
 

 フランスは決選投票の結果、EU離脱派のルペン氏を抑え、無所属のマクロン氏が勝ったとは言え、無所属のマクロンが政党を設立し国民議会577議席の単独過半数の支持を得て首相とともに今の路線で歩めるのかまだまだまだ予断を許せません。
 

 EUは解体に向けて歩む?のかもしれません。実際、オランダ、イタリア、オーストリア、デンマーク、スウェーデンももしかしたら、という状況のようです。
 

 では、このBrexit以降の世界情勢はどんな方向を示唆しているのでしょうか。
 

それは、
GlobalismからNeo-nationalism (Localism)へ

国境を無くし、人の交流を自由化し、市場を開放する方向から、難民の無制限な移動の制限をし、国家を取り戻す方向へ

 

ElitismからPopulismへ

国際金融資本家に代表されるエリート主導から大衆主導の時代へ
 

これは、ヒラリーVSトランプの構図も見え隠れしていました。

トランプの‘アメリカファースト’もある意味、Neo-nationalism (Localism)とPopulismへの傾きといえるでしょう。
 

 グローバリストが新自由主義の政策、開放経済、規制緩和、小さな政府、これに基づき世界経済の再編を進めてきたわけですが、これに異議を唱えたのがこれらの動きと言えます。
 

 今まさに、大きな潮流は、ローカル、それもグローカル、開かれたローカリズムの時代に突入しつつあるように見えます。
 

ここにこそ‘翻訳’の存在意義が見いだせます。

 
個々の自立した文化をお互いに尊重し、そのうえで、翻訳による相互交流を行う、そんな翻訳的方法が見直されています。
 

 件の英語特区の提案者が言うような、言語は単なるコミュニケーションのツールではないでしょう。言語は使う人の世界観を作り出していますし、日本であれば日本語が日本人の考え方、感じ方、日本社会の在り方まで創り出してしまいます。
 

 従って、日本社会の英語化を安易に進めることは日本のアイデンティティ、強みを破壊する行為といえるでしょう。思いやりや気配り、日本人の持つ鋭い感性や深い精神性は日本語、日本語脳、日本文化のなせる業でしょう。
 

 ユーラシア大陸の東端にあり、儒教、仏教、道教、神道、禅が混ざり合い発酵した日本文化は我々が誇れる知的資産です。
 

 鈴木孝夫氏のタタミゼ効果はご存知かと思いますが、もともとこれはフランス語ですが、日本人ぽくなる、人との接し方が柔らかくなる、対決から融和に導く、日本語を学んだものがそのように変わると言われています。
 

 ことほど左様に、世界は個々の自立を前提にそのコミュニケーションの方法論として‘翻訳’を求めています。
 

 グローバリストの脅し、誘惑に左右されずに、これからの世界における自国語、日本語の意義、そして、翻訳の意義を堂々と主張しましょう。
 

お互いの文化を尊重し翻訳を通じてハーモナイゼーションを計る、素晴らしい時代の到来です。

 まさしくバベルの塔を英語という一つの言語で創ろうとしている特権階級のグローバリストに神は怒り、神は別々のことばを与え、世界へ散れと言っているかのようです。
 

多言語、多文化共生世界の入り口に今我々はいるのかもしれません。
 

 日本も国家戦略、言語戦略の一環として‘翻訳’を考える時代に入ったと考えるべきではないでしょうか。加えれば、私は日本が平和を謳歌してきたことをもって不沈戦艦大和神話を支持するつもりはありません。永世中立国スイスがそうであるように、地政学的適度な危機感をもって自主防衛力を持つべきと考えます。その一環として、翻訳戦略は欠かせないと考えている次第です。 

第173号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association


「バベルの塔」を描いたブリューゲルの翻訳力に感服!!

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 ブリューゲルは「神の怒り」ではなく、「夢を実現しようとする人々の挑戦」を描いた!!
 

 今までに多くの画家が「バベルの塔」を描いてきましたが、ブリュールゲルの作品が傑作と言われているのは、ブリューゲルは「神の怒り」ではなく、「夢を実現しようとする人々の挑戦」を描いたからだと言われているそうです。
 

 ネーデルラント絵画の巨匠ピーテル・ブリューゲルが描いた傑作「バベルの塔」。この絵に描かれた人々が動き出す3次元コンピューターグラフィックス映像を、いま、美術館の巨大スクリーンで鑑賞できます。
 

 これを制作した東京芸術大学の宮廻(みやさこ)正明教授らのチームによると、 ブリューゲルが描いた「バベルの塔」の絵の実寸は、縦59.9センチ、横74.6センチ。米粒より小さい3ミリ足らずの人間を約1400人も描いているそうです。
 

 また、そこには、レンガを運ぶ人、クレーンを動かす人、家畜の世話をする人、洗濯物を干す人、また、塔の中ほどには教会へ向かう長い行列も描かれています。
 

 絵の中の人の平均身長を170センチとして塔の高さを計算すると、塔の高さは510メートルとなるそうです。従って、東京タワー(333メートル)よりも高くなると言います。
 

 ご承知のように、バベルは「バベルの塔」の神話の解釈を天を突く塔を建てようとする人間の傲慢な行為を神が怒ってお互いの言葉を通じ無くし、その行為をやめさせようとしたというのが一般的な解釈ですが、
私はそうとは考えておらず、むしろ神はそれぞれに別々のことばを与えてその地の素晴らしい
文化を広めていきなさいという意図であったと解釈しています。
 

 そんなポジティブ翻訳をしたバベルと、「夢を実現しようとする人々の挑戦」と翻訳したブリューゲルとは意味こそ違うにしてもそのポジティブなところを評価したいと思います。
 

 これらのシミュレーション画像は、今月7日に発売された美術入門書「ブリューゲルへの招待」(朝日新聞出版)に掲載されているそうです。

http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=18968

また、是非、以下の「バベルの塔」展に足を運んでみてください。

――――――――――――――――――――――――――――― 

ボイマンス美術館所蔵「バベルの塔」展

16世紀ネーデルラントの至宝 ―ボスを超えて―

http://babel2017.jp/

<東京会場>東京都美術館 2017年4/18(火)~7/2(日)

<大阪会場>国立国際美術館2017年7/18(火)~10/15(日)

第172号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

BABEL UNIVERSITYの未来を考える
 ―創業42年、創業半世紀を迎えるにあたって

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 翻訳ライフキャリア開発支援へ
米国に設立して17年目。アカデミックな一般的教育機関としてはある領域まで極めたと言えるBABEL UNIVERSITYですが、ここで自らを振り返り新たな改革を模索したいと考えています。
 
初めに、こんな現状認識から始めようと思います。
 
2015年4月、翻訳の国際基準のISO17100が施行されて以来、翻訳の学位(修士号)の有用性を約2年に亘り訴えてきました。しかし、翻訳業界ではいまだに経験主義が跋扈しており、翻訳の資格の有用性(JTA)には一定の理解をいただいたように思いますが、未だ翻訳のアカデミズムに対する軽視が続いているように思います。しかし逆に、翻訳に対する期待は別のところにあるのかと考えさせられる今日この頃です。

http://www.babel.edu/the-professional-translator/mission031/
 
昨今では、AI進化に伴うシンギュラリティ(2045年問題)を経て翻訳者という職業が無くなるのではないかという職業に対する不安が聴かれるようになってきました。
むしろ、AIを活用できる翻訳プロフェショナルが活躍できる時代に入ることをここでは指摘しておきたいと思います。

http://www.babel.edu/the-professional-translator/mission39/
 
これらを踏まえて、改めて翻訳のプロを目指している皆様の気持ちを代弁すると、以下のようになるでしょうか。
 
  ・皆一様に望んでいるのは修士号取得というより、翻訳で確実にそのキャリアを創り、自立したい。
 
  ・単に生計を立てるにとどまらず、翻訳を通じての自己実現を渇望している。
 
  ・AIに代替されることのない、AIを活用した、確固たる翻訳キャリア形成を望んでいる。
    ⇒専門性の高い翻訳出版社起業、翻訳編集者
    ⇒専門性の高い翻訳会社起業、翻訳プロジェクトマネージャー
    ⇒特定の分野に特化した翻訳ジャーナリスト、研究者、リサーチャー
    ⇒専門ライター、レクチャラー
    ⇒翻訳教師
    ⇒翻訳テクノロジスト
 
そんな印象を持ち始めたところです。
 
とすると、ここから導かれるBABEL UNIVERSITYの見据えるべき方向性は以下のようになるのでしょうか。
 
1.翻訳ライフキャリア開発プログラムとしての方向性を強める
  すなわち、‘Global Independence―生涯にわたる翻訳ライフキャリア開発を支援するプログラム’として確立する。
2. 従って、今は任意となっている『キャリアサクセス診断』を事前に行い、『キャリア設計書』を共同で作成する。
  
http://www.babel.edu/category/find-your-own-uniqueness/
 
3.そして、これらに基づき『受講デザインプラン』を共同で作成する。
 
4.科目選択はBabel  Universityの専攻の枠にとらわれず、様々な分野の講座、
  ワークショップ、プロジェクトが受講でき、より実践的な学習も体験できるようにする。
 
5. 『受講デザインプラン』をキャリアコンサルタントと共に作成、その後も、継続して、キャリア実現、起業まで伴走する。 
 
6.従って、JTA(一般社団法人日本翻訳協会)の各種検定は実力の基準として随時受験可能な形式とする。 
  
7.バベルグループに対するコーポレートユニバーシティの位置づけを明確に打ち出し、
  バベルグループのパートナーシップとして自立できる制度を確立する
  
 
ここでは、向う10年を想定してBABEL UNIVERSITYの向かうひとつの方向性を考えてみました。
 
これからも院生、修了生の方々のご意見を伺いながら、より魅力的、且つ、皆さまの生涯価値に応えられる翻訳教育機関をめざして行きたいと思います。
 
ご意見があればご自由にお寄せください。

 

第171号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

翻訳を学ぶ層が変わってきた!!

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 最近は翻訳を学ぶ大学院生が増えていることをご存じですか。
 
 バベルグループは創業1974年から43年を数えます。また翻訳専門職大学院を米国に設立、米国教育省認可のDEACに加盟して16年。
 
 思い出しますと、80年、90年代は翻訳のカルチャーセンターブームがあり、当時、バベルが未だ翻訳スクールであったころは毎年数万人の卒業生が翻訳クラスから卒業され、今ではプロの第一線で働かれているかたも多くいます。当時は英語学習の延長戦で翻訳を勉強されをた方も多いのではないかと思います。
 
 では、今はカルチャーセンターブームが去って、翻訳のプロフェショナリズムの時代に入ったと多くの方はお考えかと思います。
 
 翻って、世界の翻訳マーケットは以下の米国労働省のWEBページで明らかにされているように、‘大翻訳時代’といっても過言ではないでしょう。
https://www.bls.gov/ooh/media-and-communication/interpreters-and-translators.htm#tab-6
 
 世界はグローバル、ボーダレスは不可避で、それに伴って翻訳マネージメント、バイリンガルマネージメント、マルチリンガルマネージメントの時代に突入しています。
 
 こうしたプロの活躍の場が増えたと呼応してこんな傾向が見えてきたことをご存知でしょうか。それを我々は翻訳の第2ステージに入ったと考えています。
 
 それは、バベルでは大学院ではなく科目(単科)履修生、出翻訳出版ワークショップに参加される方が増えていることに象徴されることです。その場合、その取得単位は大学院の単位として認められるので、多くの方が翻訳大学院の登録されて翻訳を勉強していることを意味します。
 
すなわち、科目(単科)履修生、翻訳出版ワークショップ生も‘翻訳大学院生’と見なします。
 
翻訳のとらえ方が変わってきた、第2ステージに入ってきたと考えます。
 

  • ビジネス翻訳で稼ぐ一方で、翻訳を通じて人生の軌跡、翻訳作品を残したいという方が増えていること
  • 翻訳を単なるビジネスと考えるだけではなく、地球上の智を変換して共有してもらうことを人生の新しい目標に据えているかたが増えていること
  • 子供に親の作品として翻訳作品を残したいと考える方が多くなっていること

 
 すなわち、ご自身の人生を改めて振り返って、新しい人生設計をするにあたって翻訳という方法を選んで、ご自身の関心のある本を翻訳しようとするかたが、増えていること。
 
 そして、こうした方々に翻訳ビジネスのチャンスとともに、翻訳出版の機会を容易に提供できる時代に翻訳出版業界は入ってきているということです。バベル翻訳専門職大学院でも翻訳出版ができるシステムを用意しています。
それはAMAZONを活用する方法です。
 
時代は次の転換を求めています。
翻訳はその転換期にふさわしい機会を与えてくれます。
 
一億総翻訳者時代とまでは言わないまでも、翻訳に生涯設計を託す方が増えてきています。
 
翻訳大学院が身近になったとともに翻訳を通じての世界貢献の時代に突入してきたと考えています。
 
 世界は未だ未だ情報の偏頗が顕著です。それにより、多くの誤解が生まれ、知っていれば回避できた危機を防げた、知っていれば他の利に資することができたということは多く気づかされます。
 
 地球はGlobal Knowledge Garden, 知の宝庫、その知(智)を共有するためになにがしかの役割を担う、これをわれわれは翻訳、翻訳者の未来の役割と考えます。
 
この機会に、『もし世界が100人の村だったら翻訳者は?』、この質問を自らに投げかけてみてください。

 

第170号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

通訳力で翻訳力を強化する

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 本誌、4月号より予定している「翻訳と通訳の距離」(仮題)の特集連載に先立って翻訳と通訳の共通点と相違点を整理してみましょう。
 
共通点
・ソース言語をターゲット言語に変換する。
・ソース言語の内容とターゲット言語の内容が同じになるように変換する。
・言語的差異のみならず、文化的差異の処理が必要となる。
 
相違点
 ・SpokenとWritten、モードが違う。
 ・作業に許される時間に違いがあり、翻訳は表現形式にまでこだわり、通訳は内容を重視する。
 ・翻訳は等価性( Equivalence)重視、通訳は忠実性( Identity)  重視の傾向がある
 ・翻訳には調査の時間が持て、改定が可能。
 ・翻訳は永続的、通訳は一時的。
 
 もっとも、いわゆるメディア翻訳と言われる、字幕翻訳、放送通訳はこの2つの領域にまたがる作業と言えます。
 
それでは、翻訳になぜ、通訳力が役立つかを考えてみましょう。
 
 翻訳家、東大教授の柴田元幸さんが、翻訳の際には「原作の‘声’を聴け」と主張、原文の思考の流れを乱さない、頭から訳すこと(昇順訳)を提唱しています。
 
これこそ、同時通訳の奥義であり、通訳訓練の基本であるサイトトランスレーションの技法でもあります。
 
もっともこの技能はバベルの翻訳文法においても、頭から訳すとしてルール化しています。
 
 また、バベルの修了生でもあるミステリー翻訳家の山本やよいさんは毎朝、川端康成を只管筆写していると聞きますし、多くの翻訳者が愛読書を音読していると聞きます。
また、最近の翻訳者は完成した訳文を音読しながら推敲するとも言います。
 
すなわち、リズム感のある翻訳文をスピーディに生むためには、通訳技法、通訳訓練技法は有効であると言えそうです。
 
ここで、代表的通訳訓練技法の翻訳への効用をみてみましょう。
 
サイトトランスレーション
 原文にセンス(Sense)グループごとにスラッシュを入れて、原文の思考の流れを乱さないように、文章を読みながら頭から声に出して翻訳していく訓練です。リズム感のある、原作の思考の流れに沿った訳文をスピーディに生み出す有効な方法となります。
 
シャドウイング
 シャドウイングとは、音読された英語を時差をつけて音読で追っかけていくことですが、これは英語のイントネーションと表現リズムを体得するには有効な方法です。
ここでは、少なくとも訳文の推敲の過程で原文と翻訳文の音読を繰り返し、比較、対照することをおすすめしたいと思います。
 
サマライズ 
 スキミング(大意把握)して要約、スキャニング(ある特定な情報を検索)等、言語の構造性、パラグラフ構成、キーワードを意識して素早く内容をつかむ方法は通訳のみならず翻訳者にも必要な技術です。
 
こうした訓練は言うまでもなく、通訳に生かせるのみならず、翻訳者にも要求されるオーラルコミュニケーションのスキルを強化に役立つでしょう。
 
近い将来、翻訳者をめざす皆様にも、上記のような訓練機会をBABEL UNIVERSITYでも提供したいと考えています。
 
では、4月からの特集連載「翻訳と通訳の距離」をお楽しみに!!

第169号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

旧くて新しい日本語の課題?

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 最近、日本語の扱いに関して、日本語の特性は事実を人間関係から切り離して語れない、
誰に向かって誰が話しているかという人間関係が常に入り込んでしまう言語であるがゆえに、客観的であるべきジャーナリズムや報道の言葉が日本語では成立しにくい、という著書をみかけた。
 
 また、旧来から言われている、日本語は論理的言語表現の展開には不向きだ、日本語で論理的話の展開は望めない、という主張も思い出す。
 
そんな、日本語のせいにしがちな議論を見るとまたか、とあきれる。
 
 我々、翻訳に関わるものは2つの言語特性のはざまで、言語の置き換えを生業としている。
英語で書かれた論理的文章を日本語に、欧米のジャーナリズムを日本語に、また逆もしかり、その格闘をしている現場にいるものとして思うのは、日本語は相手によって融通無碍にその姿を変えられる、柔軟、且つ、包容力のある言語体系だと感じる。
 
 上記のような議論に組するものは、一度、翻訳を体験してほしい。日本語の可能性に驚くことも多いのではないだろうか。
 
 もともと日本語に無い西欧の抽象概念語を翻訳日本語として創りだし、定着させてきた日本人、日本語の許容力には驚かせられる。
 
あらゆる国の古典を日本語で読める稀有な国、日本。
 
日本語で大学教育のすべてが行える稀有な国、日本。
 
 少なくとも我々は翻訳を専門とする以上、あなたがその‘翻訳’ができていないだけじゃない、それを日本語のせいにするのはどうかな、と言いたいところだが。

第168号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

トランプ大統領が翻訳を学べば?!
      ―‘翻訳的ものの考え方’で世界は変わる!!

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 トランプによる世界の混沌は当分収まりそうもありません。トランプタワー( The Tower
of Tramp )は崩壊に向かっているのか? グローバリズムからネオナショナリズムへ、アメリカファーストを声高に主張しているトランプ。
 
 しかし、開かれた健全なナショナリズム、健全なローカリズムの世界には翻訳が似合います。互いの文化、言語、価値観を尊重し、自己を相対化するところから翻訳は始まるからです。
 
 しかし、グローバリズムが行き過ぎると、単一言語を主張し始めます。怖いのは閉じたナショナリズムがグローバルを主張した時です。
 
開かれたナショナリズムがグローバリズムをめざすときに、翻訳者的視点、すなわち他を尊重し自らを相対化するハーモナイゼーションの視点が芽生えてくるのでしょう。
 

世界が一つの言葉を取り戻す」再考
 
バベルと長いお付き合いの方はバベルの塔の神話をご存知のかたは多いことでしょう。
 
 しかし、バベルの塔(The Tower of BABEL)の神話の真のメッセージは必ずしも人間の傲慢を諌めることだけではないというところから出発したいと思います。
 
それは、20年以上前にオーストラリアの書店で見かけた子供向けの聖書に書かれた解釈でした。
 
 神は、人が、ひとところに止まらず、その智恵を世界に広め、繁栄するようにと願い、世界中に人々を散らしたという解釈でした。すると、かれらはその土地、風土で独自の言葉と文化を育み、世界中に多様な言語と多様な文化で織りなす地球文化のひとつを生み出したのです。
 
 しかし、もともとは一つだったことば(文化)ゆえに翻訳も可能であるし、弁証法的に発展した文化は、常に一定のサイクルで原点回帰をしているとすれば、ただ視点を変えるだけで、その本質を理解できる。
 
 しかし、人間のエゴの働きと言えるでしょうか、バベルの塔のころからの傲慢さゆえに、自文化が一番と考えることから抜けきれないでいると、もともと一つであるものでさえ見失い、理解できず、伝える(翻訳)ことさえできなくなってしまうのかもしれません。
 
 翻訳の精神とは、自らの文化を相対化し、相手文化を尊重し、自立した二つの文化を等距離に置き、等価変換する試みであるとすると、この過程こそ、もともと一つであったことを思い返す試みなのかもしれません。
 
 「世界が一つの言葉を取り戻す」、それは決してバベルの塔以前のように、同じ言語を話すことではないでしょう。それは、別々の言語をもち、文化を背負ったとしても、相手の文化の自立性を尊重し、その基底にある自文化を相対化し理解しようとする‘翻訳者意識’を取り戻すことなのではないでしょうか。
 
バベルの塔の神話はそんなことまでも示唆しているように思えます。
 
また、翻訳の本質が見えてくるこんなトピックもあります。
 
 あるテレビ番組で、日本料理の達人がルソン島に行き、現地の子供の1歳のお祝いの膳を用意するという番組を観ました。おそらく番組主催者の意図は世界遺産となった日本料理が、ガスも、電気コンロもない孤島で通用するかを面白おかしく見せようとしていたのでしょう。
 
 この日本料理の達人は自らの得意技で様々な料理を、現地の限られた食材を使い、事前に現地の人々に味みをしてもらいながら試行錯誤で料理を完成させいくというストーリーでした。そして、最後は大絶賛を得られたという番組でした。
 
 しかし、かれはその間、自ら良しとする自信作で味みをしてもらうわけですが、一様にまずいと言われてしまいます。しかし、何度も現地のひとの味覚を確認しながら、日本料理を‘翻訳’していくのでした。そこには自文化の押し付けもなければ、ひとりよがりの自信も見られません。ただ、現地のひとの味覚に合うよう、これが日本料理という既成概念を捨て、日本料理を相対化し、自らのものさしを変えていったのです。
 
世界には7,000を越える言語、更にそれをはるかに越える文化が有るなか、翻訳者が、翻訳できるとはどういうことなのでしょうか。
 
翻訳ができるということは、もともと一つだからであり、
翻訳ができるということは、自己を相対化できるからでしょう。
 
 世の中には様々な思想、信条、宗教があり、お互いを翻訳しえないと考えている方が多いのではないのではないでしょうか。
 
 しかし、誰しも翻訳者であると考えてみましょう。‘翻訳者’という役割が与えられた時点で、自らの言語、文化を相対化する必要があります。翻訳する相手の文化を尊重し、自国の文化を相対化し、相手の国の人々がわかるよう再表現をする。
 
 「翻訳とは、お互いの違いは表層的なものであり、もともとは一つであることに気づき、お互いを認め、尊重し合う行為である」と考えられるでしょう。
 
 翻訳こそ、‘鋭い感性と深い精神性’をもつ日本人(日本語を母国語とするもの)に適した役割でしょうし、‘翻訳的ものの考え方’、すなわち翻訳者意識で世界を変える、これを先導するのがバベルの使命のひとつであると確信しています。
 
 安倍首相は、トランプ大統領に日本的‘翻訳精神’を伝えられるのでしょうか。
いや、トランプ大統領にバベル翻訳専門職大学院で学んでもらうのも名案かもしれません。

第167号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

翻訳で何をしたいか  第8回 
バベルグループと、どうパートナーシップを組むのか

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 本稿では、バベルの大学院を修了して、MST( Master of Science in Translation)を取得した以降、バベルグループとどう仕事をしていくか、その基本を、昨年秋にハワイで行われたALUMNIミーティングのYOUTUBE動画をご覧いただきながら説明をさせていただきます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZqtppAJg8KY
 
 もちろん、以下のアメリカの労働省のJob Outlookに表現されているように、2024年までに翻訳、通訳の仕事の伸長率は129%、575の全業種の30位前後に位置している有望な職業と言えます。従って、翻訳マーケットがある種バブル状態の現況では、バベルの大学院を卒業したあとにバベルグループとコラボして仕事をするという選択肢にこだわる必要はないわけですが、手の内の選択肢として詳述していきます。
http://www.babel.edu/news/joboutlook/
 
 修了後は以下のバベルグループの翻訳関連の事業で、翻訳者、ライター、編集者、翻訳教師として働いていただくというのが身近な進路として考えられます。
http://www.babel.co.jp/
 
 しかし、私どもとしては、いちプロフェショナルとして働いていただくだけでなく、あるプロジェクトを仕切っていただく形式で、バベルグループとのパートナーシップを組んでいただきたいとも考えています。
 
 プロジェクトマネージャーとして働く場合は、個人でも会社組織でもかまいません。
しかしその場合、プロジェクトマネージメントの技術、知識を以下の資格を取得して、修めてください。
http://www.jta-net.or.jp/about_pro_exam_tpm.html
http://www.jta-net.or.jp/about_pro_exam_tpm_2.html
 
 この場合、前述のような様々なバベルの翻訳事業(専門別翻訳ビジネス、翻訳出版ビジネス、版権仲介ビジネス、翻訳教育ビジネス、出版創作ビジネス等々)のどこかの部門とパートナーシップを組むことになります。ある分野のプロジェクトを仕切っていただき、そこから上がった利益を一定の割合でシェアーするという方式でパートナー契約が結ばれます。
 
 さてこのように、いち翻訳者としてバベルとのパートナーシップを組むか、プロジェクトリーダーとして複数の人材を束ねて一定の成果を上げていくというプロジェクトマネジャーとしてパートナーシップを組んでいただくか、いずれにしても、以下のように、そのための必要条件と十分条件があります。
 
はじめに、必要条件ですが、これは当然のことですが
 

1. MST(Master of Science in Translation)、修士号のホールダーであること。

 
   翻訳の世界規格(ISO17100)においても
   Qualification of Translatorとして真っ先に
   翻訳のディグリーを持つこととしています。

   http://www.babel.edu/the-professional-translator/mission031/
 
2.  次に、翻訳の世界規格(ISO17100)においても
  尊重されている翻訳の資格を持つことです。
 
   ここでは30年の歴史をもつ一般社団法人日本翻訳協会の
   (Japan Translation Association-JTA)
   それぞれの専門に該当する資格の取得をお薦めしています。
   受験料はバベルの大学院が支払いますので積極的にチャレンジください。

   http://www.jta-net.or.jp/index.html
 
MSTの修士号に加えて、第三者認証となるJTAの資格を取得ください。世界で翻訳者として自立するには必要です。
 
次に、バベルグループとパートナーシップを組んで仕事をする場合の十分条件をお話ししましょう。
 
それは、以下のバベルグループの使命(ミッション)とあなた自身の使命、目標とのすり合わせができているかです。
 
【バベルグループの使命】
・MISSION(使命)
智の宝庫である地球【 Global Knowledge Garden】 において、
翻訳を通じて智の共有を実現し、
人々に気づきをもたらし、
共に喜びを分かち合える環境を創ることです。
 
・GOAL(目標)
そのために、
翻訳高等教育のプロフェショナリズムを確立し、
翻訳会社のプロフェショナリズムを確立し、
そして、
翻訳者のプロフェショナリズムを確立します。
 
・OBJECTIVE(施策)
そして、
これを実現するのが以下のバベルグループの各事業です。

http://www.babel.co.jp/
 
 従って、このバベルグールプの各事業をよく調べていただき、その各事業に関連した、もしくはその隙間でバベルグループとのパートナーシップを組んでもらいたいのです。
再度言いますが、それはいち翻訳者、いち編集者、いち教育者というスタンスだけでなく、あるプロジェクトを仕切っていただく、という仕事の仕方も考えてほしいのです。
 
 バベルグループは翻訳ビジネスの世界でまもなく50年、オンリーワンの翻訳総合企業体として在ります。バベルグループと連携し、翻訳を通じて‘世界を変える’そんな素晴らしい未来を共有してください。

第166号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

翻訳で何をしたいか  第7回 
自分の‘売り’をつくる5年間の計画を描く

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹


さて、いよいよSTEP5、最終段階です。
 
STEP4では、Write your future resume、5年後の未来履歴書を作成しました。
 
1.5年後の自分の‘ 売り ’を明確にする。
 2.5年後に履歴書に書くあなたの獲得スキル、資格を明確にする。
 3.5年後に履歴書に書くあなたの職歴を描く。
 
そして、STEP5では、この未来履歴書を現実にするための向う5年間のアクションプランを作成します。
Make your action plan.
 
 このプロセスはSTEP3で行った自分棚卸に対応するもので、棚卸して明らかになった自分のスキルマップを再編していきます。
 
 STEP3では、みなさんが翻訳でキャリア目標をお持ちであるということを前提に、翻訳のキャリア目標を達成するのに必要な5つの能力、更にそれを成功に導く態度能力の合計6つに分けて考えてみました。
 
以下の6つを、資格、教育歴、実務経験等の指標を使って棚卸しをしていきました。
 
・Language Competence
 これは翻訳、通訳等を職業にする場合は、当然柱となる言語関連のスキルです。
 また、それを裏付けする資格、学習歴を考えてみましょう。

・Cultural Competence
 異文化間の変換をするに必要な彼我の文化を熟知し、その価値を相対化できる視点を持ち合わせているでしょうか。日頃から、そんな視点で自文化と異文化を知る努力を怠っていませんか。

・Expert Competence
 翻訳、通訳でも専門分野を極めていくことは必須です。専門分野は日々進化していきます。そうした変化を捉える情報収集を常に行っていますか。

・IT Competence
 自ら翻訳をする時だけではなく、プロジェクトを率いるような時でも、プロジェクトマネージメントの知識、リサーチの技術、翻訳エディティングの技術、DTPの技術、そして翻訳支援ツールの活用技術、辞書化の技術、いずれもキャリア開発に不可欠な知識と技術です。

・Managerial Competence
 自立するための経営ノウハウ、プロジェクトマネージャーとしてプロジェクトを仕切る際のプロジェクトマネージメントの知識と技術、自立を目指すに欠かせません。

*参考に日本翻訳協会が実施する「翻訳プロジェクトマネージャー資格基礎試験」をご覧下さい。 http://www.jta-net.or.jp/about_pro_exam_tpm.html  

更に、
・Humanic Competence
 仕事をするには、人間関係能力は不可欠、リーダーシップにつながる関係構築能力を経験
を積みながら磨いていきましょう。
 
 ここで更に、今一度、STEP1とSTEP2を振り返ってみましょう。なぜなら、このSTEP1と2が全ての基本だからです。
 
STEP 1. 自己発見シートの作成
    Find your own uniqueness
STEP2.キャリアビジョン作成
    Define your own success
 
 このステップで考えた‘売り’、Uniquenessと、ステップ4で考えた5年後の未来履歴書‘売り’、Uniquenessは変化していますか。変化が見られたら臆することなく書き直しましょう。
 
ここでSTEP1とSTEP2を復習してみましょう。
Find your own uniqueness, define your own success.
 
 自分の個性、長所を見つけ、これを活かすことから、その人生の成功は始まります。長所伸展法、短所を治すことに時間を費やすより、みずから得意とするところを伸ばす。その方が成功への確率が高い、と考えてください。
 
 日本では得てして、右へならえの横並び精神が優っていて、人と違うことを嫌う傾向にあるのは今も変わりがないかもしれません。UNIQUNESS、ユニークであることをマイナス評価とするそんな傾向には流されないようにしましょう。
 
もっている個性、特性を生かし生ききることが人間としての醍醐味でしょう。
従って、STEP4で導き出した‘売り’を明確に意識しましょう。
 
それでは、いよいよ、STEP5 5年間のアクションプラニングを作成しましょう。
Make your action plan
 
ここで、大切なのは、当然ですが、自分の‘売り’を生かすために、どのコンピタンスに重点を置くかです。すなわち、長所進展法、どのコンピタンスに力点を置くか考えましょう。
 
ここで、それぞれのコンピタンスがどんな内容か改めて確認しましょう。
 
 そして、ご自身の売り、UniquenessをもとにSuccessをdefineするには、どのコンピタンスにどの程度のウエイトを置くのか、改めて考えてみましょう。
 
その上で、それぞれのコンピタンスをどう伸長させるか、1年ごとにマイルストーンを切って行きましょう。
 どんなスキル、資格を取得するのか、どんな仕事に携わるのか、具体的にしていきましょう。
 
 そして改めて申し上げますが、そのためには、その分野、スキル、資格を徹底して絞り込むことです。すなわち、自分だけのユニークなスキル、資格を獲得することです。これは、戦略的縦展開。

そのうえで周辺のスキル、資格も専門とする領域に取り込みます。これは、言わば、戦略的横展開。
  すなわち、その特化した翻訳分野での業務だけではなく、ライティング(本、記事を書くこと)、レクチャー(講義をすること)、専門に関連した翻訳プロジェクトを率いること。

この縦横のクロス戦略が重要です。
 
さて、それではSTEP5. Make your action planに進んでください。

https://www.babel.co.jp/bcc/mailform/bcc5.html
 ――――――――――――――――――――――――――――――――
 STEP 1. 自己発見シートの作成
    Find your own uniqueness
 STEP2. キャリアビジョン作成
    Define your own success
 STEP3. スキル棚卸しシート作成
    Do your own inventory
 STEP4. 5年後の未来履歴書作成
    Write your future resume
 STEP5. 5年間のアクションプラニング作成
    Make your action plan
 ――――――――――――――――――――――――――――――――
 
このキャリアサクセス実現シートによるキャリアビジョン創りは、STEP1,2,3,4,5と
順にこなしてください。今からでも遅くありません、5つのSTEPからなる「キャリアサクセス実現シート」にチャレンジください。
 
【寄稿のお願い】
STEP5. Make your action plan にご応募いただき、その感想を2000字前後
(1500ワード前後)でお書きください。
なお、ここから寄稿される方はPhase1,2,3,4を完成させてから、5の感想を2000字前後(1500ワード前後)でお書きください。
なお、原稿には必ず2,3行のプロフィール(大学院生の場合は専攻名含む)を最後に入れてください。なお、ワーキングポイントの場合は10,000ポイントです。
申込み締め切りは日本時間1月14日(土)、原稿締切は1月20日(金)となります。
寄稿を希望される方は、その旨をこの記事の下欄にご記入ください。

第165号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

翻訳で何をしたいか  第6回 
5年後の未来履歴書を描く

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

あたかも、そうなっているかのように5年後の履歴書を書こう!!
 

 さて、いよいよこれまでの総まとめSTEP4、5年後の未来履歴書作成
Write your future resumeです。これまで描いてきたキャリアビジョンを
 あたかも現実であるかのように描いていきます。
 

 1. 5年後のあなたの‘ 売り ’は?
 2. 5年後の履歴書に書くあなたの獲得スキル、資格は?
 3. 5年後の履歴書に書くあなたの職歴は?
 
 今、この時点でこんな注意を言う必要もないのですが、念のため。
 
 日本的考え方である、目標、ゴールは今を起点に積み上げていくものという考えをまだお持ちであればこの時点でこれを払拭してください。重要なことは、SuccessをDefineする場であるキャリアビジョンはできるかぎり大きく、Vividに描き、そのうえで、そのビジョンと今との乖離を埋めていく、これが基本です。
 
 1.の ‘売り’ を描くまえに、ゴール、すなわち、キャリアビジョンが十分に ‘自分の売り’ を描くに足るほど大きく描けているかを確認しましょう。
 
 そのポイントのひとつは、前々回で説明したように、目標を描く時に、抽象の階段を上り下りしながら、その抽象度を上げ、揺るぎないゴールにしていくことです。
 
 その時の視点のひとつはTrans-personalな視点を獲得すること。これもすでにお話しているように、小さなエゴを離れ、利他的視点を獲得すること。
 
 こうして描かれたゴールは揺るぎないものと信じます。
そうして考えましょう、あなたの ‘売り’は? あなたのアピールポイントは?
これが、あなたのefficacy(自信)を裏付けてくれます。
また、その社会的価値( Social role )が確固としていれば、その対価としての報酬は必ずそれに見合うかたちでついてくると、決めましょう。
 
 また、世に言う‘引き寄せの法則’は何かが幸運を引き寄せてくるのではなく、ご自身が描くゴールが大きく、鮮明であればあるほど目の前に現れる光景が違って見えてくるということを言っているわけです。すなわち、その大きな、強烈なゴールが自分の中に鮮明に描かれてくると、これまで見ていたと同じ光景であってもそこに新しい何かが出現したかのように、すなわち、あたかもそれを引き寄せたかのように見えるだけなのです。すでに前からそこに有ったのに!!
 
2.次に、その ‘売り’ を裏付けする、資格、スキルをリストアップしましょう。
 
 その時のポイントのひとつは、これも以前申し上げたことですが、その分野、専門を徹底して絞り込むことです。すなわち、自分だけのユニークな専門分野を確立することです。これは、言わば、戦略的縦展開。そのうえで周辺の分野も専門とする領域に取り込みます。これは、言わば、戦略的横展開。すなわち、翻訳を例にとれば、その特化した翻訳分野での業務だけではなく、ライティング(本、記事を書くこと)、レクチャー(講義をすること)、専門に関連した翻訳プロジェクトを率いること。この縦横のクロス戦略を実現できれば、安定収入は約束されるでしょう。
 
2つめのポイントは、以下のようなLimited Beliefを解き放つことです。
・私の才能は限られている。
・私には十分な時間がない
・私は一流の翻訳者にはなれない
・一流の翻訳者になるには血の滲む努力が必要だ
・私はお金に恵まれていない。
・私は運がない人間だ
  等々
 自分を縛っている自分がいることに目を向けてみましょう。
 自分に不都合に決めている自分を解放しましょう。
 
3.さて、ここまでくれば、次のキャリア履歴書は簡単かもしれません。
 
望む仕事歴を好きに書いてみましょう。
あたかも実現したかのように。
 
 さあ、こうして描いた5年後の未来履歴書を、5年後の自分が確認している姿を想像してみましょう。
その時の現実と寸分違わない履歴書が出来上がっていることに気づくでしょう。
 
そう決めましょう。
 
 ちなみに、この原理原則は個人、すなわち自然人でも、会社組織、法人でも同様です。
最後に、少し観点を変えてこんな視点をバベルグループを例にご紹介します。
 
それは、
1.MISSION   使命
2.GOAL    これを達成するためのゴール
3.OBJECTIVE そして、ゴールを実現するための具体的な施策
という考え方です、米国のバベル翻訳専門職大学院は以下のように1.2.3を掲げています。

http://www.babel.edu/mission/
 

 同様に、大学院事業を含む、42年の歴史を持つバベルグループは以下のようなMISSION、GOAL、OBJECTIVEを50年、100年に向けて掲げています。
 
バベルグループの使命
MISSION
智の宝庫である地球【 Global Knowledge Gardenにおいて、
翻訳を通じて智の共有を実現し、
人々に気づきをもたらし、
共に喜びを分かち合える環境を創ることです。
GOAL
そのために、
翻訳高等教育のプロフェショナリズムを確立し、
翻訳会社のプロフェショナリズムを確立し、
そして、
翻訳者のプロフェショナリズムを確立します。
OBJECTIVE
そして、これを実現するのがバベルグループの各事業です。
http://www.babel.co.jp/

 
――――――――――――――――――――――――――――――――
【キャリアサクセス実現シート】
 
STEP 1. 自己発見シートの作成
    Find your own uniqueness
 STEP2. キャリアビジョン作成
    Define your own success
 STEP3. スキル棚卸しシート作成
    Do your own inventory
 STEP4. 5年後の未来履歴書作成
    Write your future resume  
 STEP5. 5年間のアクションプラニング作成
    Make your action plan
 ――――――――――――――――――――――――――――――――
 
それでは、STEP4の「5年後の未来履歴書作成」 は、以下からお願いします。

https://www.babel.co.jp/bcc/mailform/bcc4.html
 
このキャリアサクセス実現シートによるキャリアビジョン創りは、STEP1,2,3,4と
順にこなしてください。
 
今からでも遅くありません、5つのSTEPからなる「キャリアサクセス実現シート」を
試してみませんか。この未来の履歴書をいかにVIVIDに描けるか、これがあなたの未来を
決める、そんな‘不思議’な体験をするでしょう。
 
【寄稿のお願い】
Phase 4. Write your future resumeにご応募いただき、その感想を2000字前後
(1500ワード前後)でお書きください。
なお、ここから寄稿される方はPhase1,2,3を完成させてから、4の感想を2000字前後
(1500ワード前後)でお書きください。
なお、原稿には必ず2,3行のプロフィール(大学院生の場合は専攻名含む)を最後に入れてください。なお、ワーキングポイントの場合は10,000ポイントです。
申込み締め切りは日本時間12月30日(金)、原稿締切は1月5日(木)となります。
寄稿を希望される方は、その旨をこの記事の下欄にご記入ください。

第164号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

翻訳で何をしたいか  第5回 
あなたのスキルの棚卸をしよう

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 まず、My Success Career - 私のしたい仕事、キャリアビジョンを大きく描けたか、そこから確認しましょう!
 
 前回は「Define your own success」として,あなた自身のUniquenessに基づきMy Success Career - 私のしたい仕事を定義しました。みなさんはどんなキャリアビジョンを描きましたか。
 
 そこでですが、次のステップとなるスキルの棚卸しに入る前に、あなたのキャリアビジョンが十分大きなものとして描けたか見直してみましょう。
 
 そのビジョンが今のキャリアの延長線上に容易に想像つくものであれば、今一度、描き直してみましょう。年商を入れても、社会的評価を入れても、抽象表現を加えてでも、どんな形式でもよいので思いっきり大きなビジョンを描いてください。
 
 思い出してください。前回、翻訳者として自立する時に、その分野を徹底的に絞り込む必要性を説明しました。と同時に申し上げたのは、その専門を軸に、翻訳スキルの横展開をすることです。すなわち、その専門分野で翻訳をするだけでなく、講演、レクチャーができるようになる、さらにはその分野のライターとなる。もちろん、その分野の大きな翻訳プロジェクトが発生したら、そのプロジェクトマネージャーとして仕事を仕切る。さらにそれを個人起業から例えば株式会社組織へと展開していくそんな、幅と厚みを持ったキャリアを創ることを提案いたしました。
 
 あなたがあなたの限界を決めて、小さく収まってしまったら、それはキャリアビジョンとしては不十分です。あなたのLimited belief(自分の限界を自分で決める)がそのビジョンを大きく描くことを妨げていないか、再度、自身に問いかけてみてください。
 
 私の才能は限られている。
 私はお金に恵まれていない。
 私は一流の翻訳者にはなれない。
 一流の翻訳者になるには血の滲む努力が必要だ。
 私は運がない人間だ。
 私には十分な時間がない。
 等々
 
自分を縛っている自分がいることに目を向けてみましょう。
自分に不都合に決めている自分を解放してみましょう。
そして、大きな成功をイメージしてみましょう。
年齢なんて関係ありません。
 
また、周りには親、親戚をはじめ多くのDream Killerが居ます。そんなこと時間の無駄だから、自分の才能を過信するな、などなど、これらの騒音からご自身を解放してください。
 
 そして、この大きなビジョンがあってこそ、次のステップ、自分の棚卸しをする意味があります。
 
 では、あなたのスキルの棚卸しをどのようにするか、説明して行きましょう。
 
 初めに、みなさんが翻訳関連でキャリアビジョンをお持ちであるということを前提に、翻訳のキャリアを創り出すに必要な能力を以下の5つ、更にそれを成功に導く態度能力の合計6つに分けて考えてみましょう。これら6つを、資格、教育歴、実務経験等の指標を使って棚卸しをしてみます。
 
・Language Competence
 これは翻訳、通訳等を職業にする場合は、当然必要な言語関連のスキルです。
  また、それを裏付けする資格、学習歴を考えてみましょう。
 
・Cultural Competence
 異文化間の変換をするに必要な彼我の文化を熟知し、その価値を相対化できる心を持っているでしょうか。日頃から、そんな視点で自文化と異文化を知る努力を怠っていませんか。

・Expert Competence
 翻訳、通訳でも専門分野を極めていくことは必須です。専門分野は日々進化していきます。
  そうした変化を捉える情報収集を常に行っていますか。
 
・IT Competence
 自ら翻訳をする時だけではなく、プロジェクトを率いるような時でも、リサーチの技術、翻訳エディティングの技術、DTPの技術、そして翻訳支援ツールの活用技術、辞書化の技術、いずれもキャリア開発に不可欠な技術です。
 
・Managerial Competence
 自立するための経営ノウハウ、プロジェクトマネージャーとしてプロジェクトを仕切る際のマネージメント技術。自立を目指すに欠かせません。
 *参考に日本翻訳協会が実施する「翻訳プロジェクトマネージャー資格試験」をご覧下さい。
   
http://www.jta-net.or.jp/about_pro_exam_tpm.html
 
・Humanic Competence
 仕事をするには、人間関係能力は不可欠、リーダーシップにつながる関係構築能力を経験を積みながら磨いていきましょう。
 
――――――――――――――――――――――――――――――――
【キャリアサクセス実現シート】
 
STEP 1.  自己発見シートの作成  Find your own uniqueness
STEP2.キャリアビジョン作成    Define your own success
STEP3.スキル棚卸しシート作成  Do your own inventory
STEP4.5年後の未来履歴書作成  Write your future resume
STEP5.5年間のアクションプラニング作成  Make your action plan
 ――――――――――――――――――――――――――――――――
 
さて、以上を参考に、まずはみなさんで、STEP3のスキルの棚卸しをしていきましょう。
 
その上で、現在の自分の強み、弱みを明確に自覚して、その強みを更に強め、弱みを段階的に改善していくことが必要です。しかし、以前にも申し上げましたように、長所伸展、強みを徹底的に強くする、その方が実は成功に結びつくのに近道のようです。
 
それでは、STEP3のスキルの棚卸し診断は、以下からお願いします。
https://www.babel.co.jp/bcc/mailform/bcc3.html
 
このキャリアサクセス実現シートによるキャリアビジョン創りは、STEP1,2,3と順にこなしてください。
 
今からでも遅くありません、5つのSTEPからなる「キャリアサクセス実現シート」を試してみませんか。次の関門は STEP4.( 5年後の未来履歴書作成  Write your future resume)です。未来の履歴書をいかにVIVIDに描けるか、これがあなたの未来を決する、そんな不思議な体験があなたを待っているかもしれません。
 楽しみにしてください!!
 
Today is the first day of the rest of your life.
 

【寄稿:Phase Ⅱ:Define your own success
石井ふみ
葛西優子

【寄稿のお願い】
Phase 3. スキル棚卸しシート作成 Do your own inventoryにご応募いただき、その
感想を2000字前後(1500ワード前後)でお書きください。
なお、ここから寄稿される方はPhase1,2を完成させて、併せての感想を2000字前後
(1500ワード前後)でお書きください。
なお、原稿には必ず2,3行のプロフィール(大学院生の場合は専攻名含む)を最後に入れてください。なお、ワーキングポイントの場合は10,000ポイントです。
申込み締め切りは日本時間12月12日(月)、原稿締切は12月20日(火)となります。
http://www.babel.edu/find-your-own-uniqueness/
 

寄稿を希望される方は、その旨をこの記事の下欄にご記入ください。

第163号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association

翻訳で何をしたいか  第4回 
Define your own success―自分のキャリアビジョンを導き出す

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 前号では「MY OWN UNIQUENESSを探る」と題して、キャリアサクセス実現シートのPhase を完成させました。今回、Phase では、そのuniquenessに、仕事の満足度の視点を加味し、肉付けしていきます。ここでは、言わばIdentityを再度考えることになります。
 
 そして、Uniqueness +Satisfaction⇒ Identityを導き出し、更に、その仕事、その キャリアのもつ意味、Missionとその仕事を後押しする外部環境、すなわちTrendを考え、その3つの視点の交わる場となる【目標とするキャリア=キャリアビジョン】を求めていくことになります。
 
そこが、言わば、あなたが your own successをDefine、 定義する場となるでしょう。
 
【キャリアサクセス実現シート】
Phase 1. 自己発見シートの作成 Find your own uniqueness
Phase 2. キャリアビジョン作成 Define your own success
Phase 3. スキル棚卸しシート作成 Do your own inventory
Phase 4. 5年後の未来履歴書作成 Write your future resume
Phase 5. 5年間のアクションプラニング作成 Make your action plan
 
 それでは、Phase 1でUniqueness、‘ 自分の売り ’ を絞り込んだあなたはPhase 2では、それに加え、仕事に対して何を求めるか、その満足度、Satisfactionを考えてみましょう。
お金、名誉、地位、専門性、いや私は自己実現、そんな人もいるでしょう。
 
ところで、みなさんはマズローの欲求5段階説をご存知でしょうか。
 基本的な生理的欲求から、安全(安定性)欲求、愛情(所属 / 社会的)欲求、尊敬(承認)欲求、そして自己実現欲求に至る5段階の欲求をマズローは説いています。
ところで、こんなことをご存知ですか。
 
 マズローは亡くなる間際に、欲求を5段階に分類したけれど、人間の欲求には6段階目があるのではと主張したのです。それはTrans-personal、すなわち個人の利益を越える欲求、利他の欲求が最も高度な欲求ではないかと考えたのです。
 
 さてあなたは、仕事に何を求めているのでしょう。これは必ずしもひとつということではないでしょうから、3つ挙げてその優先順位を%で考えてみましょう。
 
次に、Missionを考えてみましょう。
Social Roleと言い換えても良いのでしょう。
その仕事が、社会にどんな影響をもたらしているのか。
それを考える手がかりになるのは、前号でお伝えした、「抽象の階段を登る」方法でしょう。
その仕事、キャリアが具体的にもたらす利だけではなく、より抽象度の高いところで、その仕事の恩恵を考えてみましょう。
 
 例えば翻訳の場合、できれば翻訳それ自体より、もう一歩踏み込んでどんな分野の翻訳か、絞り込んだうえで、「抽象の階段を登る」ことにチャレンジしてみましょう。
 
 ご存知のように、Missionは日本語では使命と翻訳されます。その言葉の通り、その選択したことは自分の‘命を使う’に値することなのかを熟考してみましょう。
 
次に、Trendを考えてみましょう。
もちろん、ここでいうトレンドはfadというような一過性にものを言いません。
事象が移り変わろうとも、変わらぬ大きな潮流とも言えましょうか。
これを考えるには、Mission同様に、前に申し上げた具象から抽象への階段を登っていく必要があるかもしれません。翻訳であれば、その分野を絞り込んで考えてみましょう。
 
 細やかな流行の底流に流れる普遍的流れ。
 翻訳においてその分野を選んだのはなぜか、その底流にあるトレンドを考えてみましょう。
 
さて、以上を参考に、まずはみなさんで、この3つの視点の交点となる
【目標とするキャリア=キャリアビジョン】を描いてみましょう。
 
Phase2の診断に進むには、以下のPhase1の記入を終えてから、次に進んでください。
するとページはPhase2に移ります。

https://www.babel.co.jp/bcc/mailform/bcc1.html
 
Phase の解答が未だの方は、今からでも始めてください。
 
 このキャリアサクセス実現シートによるキャリア形成は、ここまでのPhase1とPhase が基本となります。従って、このPhase1,2は、一旦すべてを中断してでも、真剣に取り組んでもらいたいステップです。
 

【寄稿:Find your own uniqueness―自分さがしの試み

石井ふみ
葛西優子
伊東小百合


【寄稿のお願い】
Phase 2. キャリアビジョン作成 Define your own successにご応募いただき、その
感想を2000字前後(1500ワード前後)でお書きください。
なお、ここから寄稿される方はPhase1,2を完成させて、併せての感想を2000字前後
(1500ワード前後)でお書きください。
なお、原稿には必ず2,3行のプロフィール(大学院生の場合は専攻名含む)を最後に入れてください。なお、ワーキングポイントの場合は10,000ポイントです。
申込み締め切りは日本時間11月28日(月)、原稿締切は12月5日(月)となります。

http://www.babel.edu/find-your-own-uniqueness/
 
【キャリアサクセス実現シート】
Phase 1. 自己発見シートの作成 Find your own uniqueness
Phase 2. キャリアビジョン作成 Define your own success
Phase 3. スキル棚卸しシート作成 Do your own inventory
Phase 4. 5年後の未来履歴書作成 Write your future resume
Phase 5. 5年間のアクションプラニング作成 Make your action plan
 
寄稿を希望される方は、その旨をこの記事の下欄にご記入ください。

第162号 ALUMNI編集室から

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association
翻訳で何をしたいか 第3回 
Find your own uniqueness―自分さがしの試み

バベル翻訳専門職大学院 副学長 堀田都茂樹

 さてこれから、ご一緒にご自身のキャリアサクセス実現シートを作成して行きましょう。
そのプロセスは以下の5つのステップより成ります。
 
 今回はその第1ステップです。


キャリアサクセス実現シート

Phase 1. 自己発見シートの作成 Find your own uniqueness
Phase 2. キャリアビジョン作成 Define your own success
Phase 3. スキル棚卸しシート作成 Do your own inventory
Phase 4. 5年後の未来履歴書作成 Write your future resume
Phase 5. 5年間のアクションプラニング作成 Make your action plan
 
皆さんはすでに、以下のフレーズをご存知でしょうか。
Find your own uniqueness, define your own success.
米国の教育理念の基本コンセプトを表す言葉です。
 
個々人の個性、長所を見つけ、これを活かすことから、その人生の成功は決まります。
 
 長所伸展法、短所を治すことに時間を費やすより、みずから得意とするところを伸ばす,その方が成功への確率が高い、と言われますが、これも同根の考え方です。
 
 更に言えば、have to からwant to 、何々しなければならないからするのではなく、そうしたいからそうする、という発想です。
 
 日本では得てして、右に倣えの横並び精神が優っていて、人と違うことを嫌う傾向にあるのは今も変わりがないかもしれません。UNIQUNESS、ユニークであることをマイナス評価をするそんな傾向には流されないようにしましょう。
 
生まれながらに持った固有の特性を活かし生ききることが人間としての生きがいでしょう。
 
 
「ジョハリの窓」でご存知のように
・自分も他人も知っている自分
・自分は知っているが他人が知らない自分
・他人は知っているが自分は知らない自分
・自分も他人も知らない自分

 なかでも、他人は知っているが自分は知らない自分に驚かされることもあるかもしれません。身近な人にでもいいので聞いてみましょう。
また、この診断を詰めていくと、やがて、自分も他人も知らない自分があぶりだせるかもしれません。
 
 どんな仕事を自分の天職と考え、選ぶのか、これも自分のuniquenessを徹底的に追求することから出会うのかもしれません。
 
いや、逆に、偶然、たまたま天職に出会った、それが意外と真実かもしれません。
 
 日経新聞に「私の履歴書」というコラムがあることはご存知の方も多いかもしれません。日本が誇るべき人物にその履歴を語っていただく記事です。皆様はこの記事の中で最も多く使われるフレーズをご存知でしょうか。それは、「たまたま」、「偶然」といった表現だそうです。このフレーズは深読みすれば「必然的に」と読み替えることができるでしょう。
世の中を動かしている真実は’たまたま’を’必然’に読み替える仕組みかもしれません。
 
たまたま’翻訳’というキーワードに遭遇するとします。
 
 そうしたら、次には、‘翻訳’とは何かを深く読み込み、なぜ翻訳をしたいのか、これを徹底的に追求して、どんどん抽象化していきましょう。そこで突き当たる何かが、あなたの使命かもしれません。
 
以下のSTEP1 自己発見シートで、ゼロベースでご自身を振り返って見ましょう。
STEP1. シート 
 
これを終えたら、STEP2. Define your own success ご自身のキャリアビジョンを描くことに移ります。
 
この2つのステップがこのキャリアサクセス実現シートの核となるプロセスです。
 
なお、次のSTEP2は、次号で解説をいたしますので、解答はお待ちください。
全てステップを終え、全てを書き終えたところで、改めて自己評価を試みましょう。
 
 最後に、今さら、キャリアデザインなんて、と年齢を気にしている人がいたら、こんなことばをお送りしましょう。
Today is the first day of the rest of my life.
物事をはじめるのに、早い、遅いはないはずです。         
 
【寄稿のお願い】
Phase 1. 自己発見シートの作成 Find your own uniqueness にご応募いただき、その
感想を2000字前後でお書きください。
なお、原稿には必ず2,3行のプロフィール(大学院生の場合は専攻名含む)を最後に入れてください。なお、ワーキングポイントの場合は10,000ポイントです。
申込み締め切りは11月15日、原稿締切は11月20日となります。

http://www.babel.edu/find-your-own-uniqueness/
 
【キャリアサクセス実現シート】
Phase 1. 自己発見シートの作成 Find your own uniqueness
Phase 2. キャリアビジョン作成 Define your own success
Phase 3. スキル棚卸しシート作成 Do your own inventory
Phase 4. 5年後の未来履歴書作成 Write your future resume
Phase 5. 5年間のアクションプラニング作成 Make your action plan
 
寄稿を希望される方は、その旨をこの記事の下欄にご記入ください。

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