大きくする 標準 小さくする

●2021年1月22日 第263号 巻頭言●

「世界は翻訳である、と、知る体験をしよう!」―その3






  

 


バベル翻訳専門職大学院 学長 湯浅美代子 
 

 激動の2020年も、あと二十数日余りとなり、瞬く間に一年が過ぎたように感じられますが、皆様は、いかがでしょうか。

  さて、直近の本学の活動として、先月、11月15日に、バベル翻訳専門職大学院の修士学位授与式が行われ、晴れてMSTホルダーとなられた皆さんと楽しい中にも厳かなひと時を過ごしました。この度、MST、翻訳専門職修士の学位を取得された皆さんに、心よりお祝い申し上げる次第です。
 この学位授与式は、修士学位を授与される皆さんの喜びもひとしおかと存じますが、MSTホルダーの誕生を目指す我々教職員としても、本当に嬉しいひと時なのです。正に、修了される皆さんにとっては、この間の学位の取得へのご努力の一念が報われる時であり、私どもにとっても、翻訳専門職というプロフェッショナルへの巣立ちを見届けるという喜びの瞬間です。
この日を迎えて、学生の皆さんと一緒に、万感の思いがこみ上げてきて、共に感動の涙があふれるのです。
 この瞬間は、本当に素晴らしい人生を実感する喜びの瞬間だといえます。今や、人生百年余の時代となりましたが、このような万感の思いがこみ上げるひと時は、そう多くはないでしょう。これも教育者冥利に尽きるひと時でもあると言えます。
 皆さん、本当におめでとうございます。

 本学は、本来インターネットによる通信制の大学院であるため、今年の年初に始まった武漢ウイルスの世界的なパンデミックの影響は比較的少なかったと思います。通学制の学校、大学、大学院などや、一般の企業は大変大きな打撃を受け、世界各地において多大な経済的損失を発生させてしまいました。読者の皆様方の中には、この武漢ウイルスパンデミックの影響を受けた方もおいでかと思います。皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 この一年を振り返ると、この出来事は、ある意味で人類進化の大きな転換期に差し掛かった体験なのだと思わずにはいられません。これまでの人間の思考様式、人類としての存在形式、また、社会という環境構造をどのように考えていくのかなど、今回のコロナウイルスという存在が、人類に突き付けた課題は、正に人類がどのように進化していくのか?という根源的な問題を投げかけていると感じます。
 ところで、私たち人類は、
全文を読む

●2021年1月22日 第263号 ALUMNI編集室から●

発行:バベル翻訳大学院 ALUMNI Association


今、世界はどう動いているのか、
その中で果たすべき‘翻訳的’役割とは

 









バベル翻訳専門職大学院(USA) 副学長 堀田都茂樹

 
 

 令和3年、皇紀2681年は、干支学では辛丑(かのとうし)の年。辛く、悲劇的ステージに移る年
、力を併せていく年と言われているそうです。ちなみに、昨年は、庚子(かのえね)の年、物事が終わり、変化する年。悪が増殖する年、そう言えば、パンデミックイヤーと言われていました。

 それでは、はじめに、一般常識としての時代の変遷はどう在るのか、改めて考えてみたいと思います。

 これまでの常識、企業の進化過程を見てみましょう。

1.   Domestic Stage 
   国内で作り、国内で売る、国内マーケットからスタート

2.   International Stage 
   海外で作り、海外で売る、すなわち、本社にすべての機能が集約(国際部)し、
   海外子会社が製造、販売等の一部の機能を担当する

3.   Multinational Stage  
   海外への権限委譲が進み、本社には共通機能のみが集約され、自律的子会社が
   設立される

4.   Globally Integrated Stage   
   「地球でひとつの会社」、世界中で一番ふさわしい場所にそれぞれの機能を
   分散させ、最適地で経営資源を調達する段階となります。このステージでは
   「国境の垣根をできる限り引き下げ、ヒト、モノ、カネ、サービスの流れを
   活発化させるべき」と考えます。国家の役割を最小限にし、各国の文化や
   制度の相違をなくし、画一的なルールの下、世界を統合していこうとするものです。

 この発展段階の4つがこれまで当然の進化過程のように思われてきましたが、実はここに今、
時代の反転、ゆれ戻しが起こりつつあります。そのきっかけは移民問題等諸々ありましたが、
その極め付きは今回のコロナウイルスによる、都市封鎖、国家封鎖です。

すなわち、
第4の
Globally Integrated Stage いわゆる、人、もの、金の自由な移動、グローバル化のステージからの反転、
Multinational Stage
International Stage
更には、
Domestic Stage 内需へ

 反転ステージでは、各国の文化や制度の相違を安易になくそうとはしません。文化や暮らし、
健康を守るために国家の役割も重視します。すなわち、国境を明確に設け、人の自由な移動を制限することになります。謂わば、反EU的思考です。

 従って、英語のみで世界を席巻しようとするグローバリズムの世界とは無縁です。

つづき全文を読む
●投稿願いあり

2021年1月22日 第263号 掲載記事

第263号掲載記事
WEB版 The Professional Translator
2021年1月22日号 (第263号) <新創刊2010年2月24日第1号発行/通巻第691号>

※全記事公開
メンバー登録のご案内は こちらから

 ------------------------- < 目次 >-------------------

【連載】※毎月22日更新
『総合的な翻訳による英語教育』

第33回 外国語の獲得とメンタリティー ― 成田一 


【連載】
JTA News & Topics

第154回「日本で社内翻訳者として働くことのメリットとデメリット」セミナー
-提供:(社)日本翻訳協会


【連載】※毎月22日更新
東アジア・ニュースレター 

第121回 東アジア・ニュースレター
―海外メディアからみた東アジアと日本 ― 前田 高昭 


【連載】
翻訳の歴史研究

第204回 愛新覚羅溥儀と辛亥革命 ― 川村清夫

【特別寄稿】
バベル翻訳専門職大学院修了生よりメッセージをご寄稿いただきました。
この一年または今までの歩みを振り返るとともに次年または未来の決意への
きっかけとなれば幸いです。
皆さまの想いを編集部宛メールフォーム(記事下欄)にてお寄せ願います。


『翻訳者の心』― 佐々木理恵子

【連載】※毎月7日更新
特許翻訳入門 

第22回 すんなり入れる特許翻訳
ー「浴槽内介護用座椅子」の特許訳―奥田百子 


【連載】※毎月7日更新
第92回 「英文メディアで読む」
-2021年の日本その1
―日本社会の表裏に切り込むメディア-前田高昭

【ニュース&イベント】

タイトル

【バベルグループのニュース】

[更新]

ログインが必要です

記事をご覧いただくには、購読者IDとパスワードによるログインが必要です。
ゲストメンバー登録されると最新号の記事のみご覧になれます。

【ブログ】翻訳テクノロジーあれこれ